日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

凌霄や 一つる垂れし 花かつら

2020年07月19日 | 夏の花


昨日まで降り続いておりました雨もあがり、夏の日射しが戻ってきました。
どうぞ体調にお気をつけてお過ごしくださいね。

ご近所のお庭に、鮮やかな「凌霄花(のうぜんかずら)」が咲いており・・・
撮影させていただきました。
50年程前にいただいた小さな苗木がスクスクと育ち・・・
アーチ型の支柱を手づくりされたそうです。
その後も苗木はスクスクと育ち、やがて大きな木になり・・・
アーチに沿って綺麗な花を咲かせてくれるようになったそうです。

凌霄花は、落葉低木ですので、冬には姿が見えなくなってしまいますが、
夏になりますと、毎年鮮やかなオレンジ色の花を咲かせてくれて・・・と
笑顔でお話くださり、とても大切に育てていらっしゃる様子が伝わってきました。

「凌霄や 一つる垂れし 花かつら」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

◎凌霄(のうぜん)→凌霄花(のうぜんかずら)・夏の季語
◎花かつら→花鬘・花縵→花でつくった髪飾り

夏の夕風にゆらゆらと揺れる、凌霄の花・・・
奈良時代の頃より、季節の花を糸で抜いたり、花の枝を輪にしたりして、
髪飾り(花かつら)を作っていたそうです。
日本最古の和歌集「万葉集」にも、花縵(花かつら)が登場しています。
京都の舞妓さんの「花かんざし」に、その名残が受継がれているようにも感じます。
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そよ風に 座る者待つ 蓮の花

2020年07月05日 | 夏の花


梅雨の晴れ間に、近くの公園へ蓮の花を見に行きました。
大きな葉っぱの間から、白やピンクの美しい花々を見ることができて・・・
ほんとうに癒されました。

子供の頃に、蓮の花の中には仏様が座っていると聞いたことがありまして・・・
何故だかこの時季になりますと、蓮の花のことが気になります。

「そよ風に 座る者待つ 蓮の花」

昭和時代(戦後)から長年にわたり活躍されていた俳人・写真家の「伊丹 三樹彦(いたみ みきひこ)」が詠んだ句です。

この世では永遠に生き続けることはできなくて、
いつかは旅立ちの日を迎えます。
そよ風に揺れている美しい蓮の花々を見ておりますと、
一つ一つの花の中に、可愛らしい小さな仏様が、ちょこんと座っているかのように感じられて・・・
心がとても落ち着きました♡

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *
この度の九州南部を中心とした記録的な豪雨の被害にあわれた皆様に、
心からお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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