小庭の小菊たちが今年も綺麗に咲いてくれました。
今年の夏は猛暑の日も多く心配しておりましたが、なんとか無事に咲き揃いまして・・・
菊の香りに日々癒されています♡
「菊の香や 茶に押合ふも 此の日より」
江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。
◎菊の香(きくのか)→菊の香り・秋の季語
◎此の日(このひ)→この日
昔から菊の花は「仏境に咲く霊薬」として、
邪気を払い、長寿の効能があると信じられてきました。
平安時代には、旧暦の9月9日に「重陽の節句(ちょうようのせっく)」という、
五節句の行事が行われるようになりました。(現在の10月中旬〜11月ごろ)
菊が美しく咲く時季であることから「菊の節句」とも呼ばれており、
また、「鑑菊の宴」いう菊を眺める宴が宮中行事の一つとされ、
菊を用いた厄払いなどが行われていたそうです。
江戸時代には、庶民の間にも菊の風習が広がり、
「重陽の節句」は五節句の一つとして親しまれる行事になりました。
菊の香りに包まれて・・・
親しい人々が集まり、無病息災を願って菊の花を浮かべたお酒(菊酒)を飲み、
栗ごはんなどを食べてお祝いをされていたようです。
秋の収穫の時季が終わり、
この日の頃から季節は少しずつ冬へと向かい、
だんだん寒くなり、家に集まってお茶を飲む機会も多くなっていく様子を詠まれています。
現在は、「重陽の節句」をお祝いする風習も少なくなりましたが、
菊を鑑賞する菊花展などの行事は、多くの人々に親しまれていますね♡
ちなみに画像のオレンジ色の小菊は、
4年前に近所で開催されていた「菊花展」へ行った際に、
お土産で購入した小さな苗を育てておりまして・・・
その後、毎年お花が終わった後、春に挿し木にして育てています♡