2006 No.5 6/7~6/8
著者:藤原正彦(新潮新書 680円)
評価・・・★★★★4.0
こういうジャンルの本をまるまる1冊読むのは初めてだったと思うのですが、帯にも書いてあるとおり“画期的日本論”であると感じました。
目からウロコ的な意見がたくさん書かれてありました。
特に何度も繰り返される、日本は日本特有の文化・芸術・情緒・形などを大切にし、日本らしくあるべき…というメッセージは、数学者であり海外赴任歴が豊富で、外国人の友人も多い著者から発せられたものであるということで、妙に説得力がありました。
著者の日本への愛情は、ときに熱すぎるようにも感じましたが、なんだか微笑ましくて、著者の他の作品も読んでみたくなりました。
日本人はまず日本人であることに誇りをもち、自らを、そして社会を見つめ直すことで、日本がもっともっと良い国になればいいな、と思いました。