平和を創り出す宮古ネット通信

宮古島の平和を願う3人の市民が始めたブログ。平和を阻む政治状況とたたかう市民の行動を載せる。美しい自然、環境問題も。

「国防軍」の暴走

2013-08-01 15:16:09 | インポート

海自自殺訴訟:いじめ調査の破棄指示 海幕幹部、存在把握

2013年7月30日(火)21:16 毎日新聞

 海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」乗員の自殺訴訟を巡り、いじめの有無などを尋ねた乗員アンケートの存在を海自横須賀地方総監部(横監)の訴訟担当者が隠していた問題で、防衛省海上幕僚監部は30日、海幕で訴訟を担当する幹部事務官「訟務専門官」も存在を把握していた上、横監の担当者に破棄を指示していたと発表した。

 アンケートを巡っては昨年6月、現職自衛官が控訴審で存在を指摘する陳述書を東京高裁に提出していたことが明らかになり、海幕長が記者会見で「破棄した」と説明したが、直後に存在が発覚。海幕は昨年9月、横監の2人が存在を隠していたとの調査結果を発表した。

 海幕によると、昨年2月か3月に横監の法務係長の事務官が、出張先で海幕訟務専門官と酒席に同席した際、アンケートの存在を伝えていたことが判明。しかし専門官は上司に報告せず、昨年6月の控訴審口頭弁論の直後、係長に「アンケートを破棄する際には、隠密にお願いします」とのメールを職場のパソコンから送っていた。専門官はこの約1週間後、係長にメールの削除も指示したという。

 今年3月、懲戒処分のための聞き取りで係長が証言した。係長は「専門官らをかばった」と説明。専門官は調査担当者から聞いた係長の証言内容に合わせるのが一番いいと思ったと話しているという。河野克俊海幕長は30日の記者会見で「調査が不十分だったと言わざるを得ない」と陳謝した。【鈴木泰広】

 【ことば】「たちかぜ」乗員自殺訴訟

 海自横須賀基地の護衛艦「たちかぜ」に勤務していた1等海士(当時21歳)が2004年、東京都内で電車に飛び込み自殺。両親は06年、自殺は先輩の元2等海曹のいじめが原因として、国と元2曹に約1億3000万円の賠償を求めて提訴した。横浜地裁は11年1月、暴行を認定して計440万円の賠償を命じたが、死亡に対する賠償は認めなかった。両親は控訴し、東京高裁で裁判が続いている。

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*どこの組織もそうだが、力が増大すればそれに応じて不祥事も多くなる。それが軍隊ともなれば単なる不祥事ではすまなくなる。上記の事件もその一端である。

 防衛省は31日、陸上自衛隊の次期多用途ヘリコプター「UH―X」の納入をめぐる官製談合事件で、川崎重工業(神戸市)を2カ月間の指名停止処分にした。また、罰金100万円の略式命令を受けた2等陸佐2人を10日、15日の懲戒処分にするなど9人を処分した。それだけならただの汚職摘発だが、果してそれだけだろうか。

 この事件をうけて防衛省は次期多用途ヘリコプター「UH―X」の開発を凍結したのだ。そこにはオスプレイ導入の思惑が見えはしないか。

 少し前では、危なくてとても使えないと言っていた防衛省が、搭乗する自衛隊員や危険にさらされる国民の命をないがしろにしてまで、オスプレイ導入を検討するということは、アメリカや日本政府の圧力があるとしても、防衛省や自衛隊内部のハト派が駆逐され、強硬派が台頭してきていると思われる。

 集団的自衛権の行使、自衛隊の海兵隊機能、敵地攻撃能力、いずれも現行憲法の下では認められないものだが、それを全く無視するように、アメリカ国内における日米共同演習などをみると、「日本国軍」の暴走は始まっているのだ。(普)