毎年、家族連名で届いた年賀状の・・・ 2015-06-22 20:40:52 | 小説 毎年、家族連名で届いた年賀状の礼を、理恵はその他の口実が見つからなくて言った。駅頭に佇む時、その一歩手前で声をかけてみたことから幸男の気持ちが和らいだらしく、 「宇礼は少しは変わっていますか」 「ええ、それはずいぶん」 「初中見なれていますとそうは思われませんが」 と幸男は意識してよそよそしくそう言う。 (つづく)