広島一敷居の低いインテリアコーディネーターのここ20年間の記録。

うっかり木工所に嫁いでから走り抜けた20年の記録。気づいたら、医療系から転身してインテリアのプロになってましたとさ。

あれから10年 鳥取西部地震

2010-10-06 23:18:43 | 思ったこと
10年前、広島市内の精神科に勤務していました。

仕事中に突然のひどい揺れ。
広島でも結構揺れたので、これはどこが震源だろう?
と、ちょうど、空き時間だったので
一番近くの病棟のホールに走り、患者さんと一緒にテレビをつけました。

すると、
テレビから流れてきた第一報は

震源は 「鳥取県日野町 震度6強」と。



鳥取県日野町・・・うちの実家じゃん。
震度6って阪神大震災並み??


患者さんに
「落ち着け、落ち着け」と言われながら
テレビにくぎ付け。

すると

「日野町役場の松本さんとお電話つながりました」
と流れてきたのは
友達のお父ちゃんの声


「こちらで把握している被害状況をお伝えします
 日野町○谷 生き埋め 1名・・・


まさに うちの実家ですやん。そこ。
しかも○谷って家8軒しかないですから。


まさか うちのおばあちゃん?!

いやな予感が脳裏に走る。
もちろん電話はまったくつながらず。

そんなこんなで仕事は手につかないので早退させてもらって
当時、呉で大学生してた弟と合流して
弟のボロ軽自動車で、一路実家へ。


広島でも交通機関が麻痺してたので電車もJRもろくに動かず
弟となんとか合流しても道路も渋滞で、実家に向かう道のりの長かったこと。


道中、何度携帯からかけても実家には電話はまったくつながらず。
安否確認のできぬまま、
すでに地震から5時間くらいたったころだったでしょうか
1年以上前に別れた元彼から突然一本の電話。


「ずっとずっとリダイヤルして やっとつながった。
 お父さんもお母さんもおじいちゃんもおばあちゃんも無事だそうだよ」

と。

その報告をうけて
ほっ。
としながら、庄原から183号線を抜けて鳥取県へ。


鳥取県にはいったころから
道路のすごいこと。


弟のボロ軽自動車よりも
よっぽど大きい岩が道路にごろごろ。

その岩と岩の間を
「普通車だったら通れんかったね。小さな軽でよかったね」
と言いながらまさにジグザグ運転でなんとかぬうようにして走り・・・

だんだん日が暮れて周囲は真っ暗。
ゆっくり走らないと
突然、道路に亀裂が入っていたり大きな段差があったり
2車線のうちの片側がごっそり崩れて無くなってたり

その間もずっとずっと余震の報道がラジオから
続いているので、いつ、次の岩が落ちてくるかわからない
まさに命がけの帰省でした。


あの時見た光景と
おんなじ写真を今日、ブログにアップされてる方がおられましたので
お借りしました。

  >>皆生温泉 湯の宿 松月さんのブログ
 地震当時の回顧ブログです。




すごいでしょ
こんな中をもちろん街灯も消えて真っ暗やみのなかを
小さな軽自動車で通り抜ける心細さったら。。。



そして
やっと実家についてみると
家は潰れてはなくて無事だったですが
家の中はぐちゃぐちゃ。
そしてずっとずっとずっと一晩中震度4ぐらいの余震。
どうせ起こしてもすぐまた倒れるのでと
本棚も倒れたまんま。
14インチのテレビも床にころげたまんま。

どこに寝れば一番安全かと家族で協議中でした。

2階に寝るという者
2階が無い平屋部分に寝るという者
車の中が安全という者

結局みんなの意見がわかれて
自分が一番安全だと思う部屋に自己責任で寝ることに・・・

悩んだ結果私は平屋部分で寝ましたよ。


朝になって明るくなると
被害がたくさん。
墓石は全部ばらばらに倒され、地滑り陥没もあちこち。


朝から、屋根にブルーシートをはったり
土嚢を作ったり。

復興作業開始。

いつひどい余震が来るかわからなかったので
「家の中でガスを使ってはいけません」
というおふれが出て、仕方ないので
庭で炭をおこしてバーベキュー (おいおい)

ひっきりなしに頭の上を飛び交う 報道関係と自衛隊のヘリコプターから
さぞ、のんきな姿に見えたことでしょう(笑)



あれから10年。
地震の被害で水田として使えなくなった田んぼがたくさんで、
水があまりなくても育てられるソバが 今では日野町の特産物。

地震で半壊したのを機に取り壊された家屋は沢山で
地震前と比べて空き地が目立ちそれを機に町外にでてしまった世帯も・・・
09年度に生まれた子どもは、町内でたった14人ですって。


そんなわがふるさと日野町。

あれから10年もたつんだね~。時がたつのは早いもんです。










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コメント (7)
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