この日も三人旅。11時過ぎにJR和歌山駅ホームに集合。普通電車に乗り込み、二駅目の紀三井寺駅下車。本日は晴天なり。早春とはいえ少し歩くと汗ばむくらいの陽気。源さんの先達で迷わず紀三井寺に到着。
楼門をくぐり紀伊国屋文左衛門ゆかりの232段ある「結縁坂」を上る。納経を済ませ、平成二十年五月に開眼された高さ約12mの大千手十一面観世音菩薩を拝観する(あえて拝観と記述する)。なんでも世界平和を願い五大陸から集めた木で造像されたそうだ。眩しいほどピッカピカ。
境内にあるすでに開花した早咲き桜を眺めながら紀三井寺を後にする。門前の食堂で昼食をとり、紀三井寺駅からきのくに線、和歌山線経由で粉河寺へ向かう。このあたりの列車は本数も少なく、駅での待ち合わせ時間がたっぷりあり、ゆっくり、ゆったりとした巡礼を実感できる。
約1時間でJR粉河駅に到着。駅前に道標があり、粉河寺まで900mとなっている。ほぼ平坦な道でゆっくり歩いて15分たらずで粉河寺へ。山門をくぐり納経を済ませる。
「さあ、こっちへ出といで」と振り返る清やん
源さんは粉河寺の御詠歌が好きだという。早くに御両親を見送っている源さんの胸中に思いをはせる。
本日は午後3時すぎにJR粉河駅で解散。源さんと清やんは、西へ。喜ぃさんは東へ。
早春の好天にめぐまれた観音めぐりであった。
紀三井山 金剛宝寺(きみいさん こんごうほうじ)<紀三井寺>
宗派 救世観音宗(総本山)
開基 為光上人
創建 宝亀元年(770)
御本尊 十一面観音※
※頭上に十面~十一面をつけ、四方八方あらゆる方向を見渡し救いの手をさし伸べられる観音さま。
御詠歌 ふるさとを はるばるここに紀三井寺 花の都も近くなるらん
交通 JRきのくに線 紀三井寺駅から歩いて10分
風猛山 粉河寺(ふうもうざん こかわでら)
宗派 粉河観音宗
開基 大伴孔子古(おおとものくじこ)
創建 宝亀元年(770)
御本尊 千手千眼観音※
※衆生救済のため千の手と千の眼をもっておられる。多くは四十本(一本で25の衆生を救う)と合掌手二本の造像であるが、まれに千本の手をもつ像もある。
御詠歌 父母の恵みも深き粉河寺 ほとけの誓ひ たのもしの身や
交通 JR和歌山線 粉河駅から歩いて15分
2012年3月21日 札打
おまけ
この日源さんにいただいたアメリカ旅行のお土産(66は年齢ではありませんので誤解なきよう)
各札所の御詠歌に触れることができただけでも、巡礼の意義がありました。