通り雨

雷鳴とともに通り過ぎていく強い雨
打ち付ける雨は弱い光りを浴びながら
はじける水の粒　いつしか空は晴れ間を見せて

光りの下

光りの下　照らされた植え込み
生あたたかな風と　かすんでいる空
見つける星は少なく　ぼやけた夜を照らし

海に浮かぶ

海に浮かぶ沈んでいく太陽
明日へとつながる夜と　明日の天気を占う染まる空
続く晴れの日　夏はまだまだ始まったばかりで

雲の隙間

雲の隙間からのぞく光りは　一本のすじのように
吹き抜けていく夕の風と　聞こえてくる虫の声
終わりゆく今日の日に　時はゆっくりと流れ始め

透き通る

透き通る空は　台風が残していった風に吹かれ
雲さえもない空は　高く遠く大きく
吹き抜けていく強い風は　涼やかに汗をさらい

過ぎ去った

過ぎ去っていった台風は　流れる雲を残し
朱く染まっていく空に　明日の晴れ間を予感させる
聞こえ始める虫の声と　まだ冷たい風の吹く中で

騒ぎ出す

騒ぎ出す山が　近づく風を感じる
時折降りだす雨も　強い雨に変わる
生あたたかな風に　少し怖いものを感じながら

街の色

街の色は　細かな雨に照らされて白く
肌に触れるほどでもなく　霧のように柔らかく
流れゆく季節　降りだしそうな雨はゆっくりと近づいて

夜を照らす

夜を照らす大輪の花は小さな雨を吹き飛ばし
強く光る閃光は　あたりをまるで昼間のように
夏の重い空気と　溶けていく霧雨の中へ

せみ鳴く森

やかましいまでの朝の光
一面に広がっていくせみの声は　まだ涼しい風に漂う
短くなっていく影と　照りつける夏の日の中へ