つゆくさ

雨上がりの午後の青い花
小さな花が無数に咲き乱れる
聞こえてくる秋の足音　涼しげな色で今日を見つめて

台風一過

雨と風に洗われた空はこんなにも高かったのか
軟らかな空と風が心地よい
ただ磨き抜かれた暑さに汗ばむほどに

なにもしない

台風を武器になにもしない一日
ずっと雨の音を聞きながら　ずっとここで
これも一つの休日の過ごし方

ぞっとしない

時々これが大発生する年がある
先週くらいに見かけたときはとんでもなくいたんだが
とりあえず減ったからよかったのか
あんまり増えないでほしいな

気づかない

僕らが知らないだけで　当たり前の世界がそこにある
赤く色づいたバッタは誇らしく草に止まる
子供から大人へ変わるとき　当たり前のものに興味をなくす大人へと

また雨だ

天気が長く続かない
曇りと雨を繰り返すように　空にはまた雲
すっきりとしない　気持ちの乗らない街の景色

雨に濡れて

また雨が降り出して空は重く
湿った風が柔らかく包み込む
今日を送り届けて　それからの雨

月

うすぼんやりと浮かぶ月
この雲さえなければ　そんな明るい空の下
流れる風は少しだけ切なく　軟らかな夜へと

キリギリス

深夜の光に照らされてとことこと歩く
いつからここにいたのか　知らぬ間に車の上に
車の屋根を渡り歩く　旅好きなキリギリス

光る目

フラッシュに照らされて目が光る
少しまぶしかったかも知れないが姿を確認
いったいいつからここは猫の巣になったんだか