うさとmother-pearl

目指せ道楽三昧高等遊民的日常

11月の禁

2007年11月05日 | ことばを巡る色色
またぁ?と言われそうだけれど、またまた京都に行ってきました。だって、だってさ、年に一度の冷泉家の特別公開だったんだもん。あの、冷泉家。同志社のへこんだ部分、御所の北にいつもは固く閉ざされている門が、ぎぃぃと開くんだよ。じぃっとしてられようか。前回相国寺に行ったとき、穴が開くほど見つめ、一体、やんごとなき冷泉様のお宅はいかがお過ごしなのだろうと思っていたのだけれど、当然ながら、塀に穴は開かなかった。だがその門が、4日間だけ開くのである。はやるはやる心。いっちゃいましたよ。だからね、今出川まで。
     

御所の方々がお江戸に引っ越しても、北の玄武を掲げてお留守居をしている冷泉さんのお宅。泉湧き古筆眠る所。

おお調べてみると、ちょうど御所は秋の一般公開。以前にも御所見学はしたんだけれど、一般公開の日は特別に開くお部屋があり、襖絵なども見せていただける。
     
バスをしたててやってくる善男善女。高御座を拝む人。試食し放題のおみやげやの屋台(もちろん御所のお外ですよ)京の都は昔も今も、憧れの都なのだ。

今回の京都行きは盛りだくさんで、実は冷泉家だけが目的ではなくって、御所だけが見所ではなくって、長い長い列を覚悟しながらやってきたのは、京都国立博物館
     
ライトアップされた片山東熊博士の設計、麗しの本館。日曜5時過ぎに並び始めたのに、待ち時間は60分。
仕方あるまい、早世(確かに過労死かも)の天才、「狩野栄徳」展。緻密にして豪胆。端正ながら急進的。天下布武が為ったなら、私もこの絵師にどんどん絵を描かせ、屋敷を飾りたいと思う。そんな天賦の才。天下人の無理難題も、あらよっとこなしてしまい、その注文を超えた衝撃を表現したであろう。

おいしい京料理も頂く暇はなかったけれど、「11月に京都に行くな」の禁を破った濃い秋の日でございました。(まだ紫の枠入りだけど、後で手直し予定なり)
コメント (4)
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