goo

若い日に見た映画「パピヨン」

2月25日(金)

この映画は29歳のとき一度見ていた。1974年7月31日(水)の日記から。

(前略)きのう、OOのおごりで「パピヨン」を見る。ジュネが見たらポーッとなりそうな美しい若者ー殺人犯ーが印象に残る。彼に恋している看守ー「ばら色と白との縞」の服を着ているから囚人上がりだろうーが、就寝前の見回りの僅かな時間に、何とかして彼の気を引こうと努める・・・。あるときはピンクのカーネーションをくわえさせ、ロケットをかけた美しい褐色の肌を逞しい手で撫で回す。ある時は、鋭利なナイフの刃を、ズボンの前にあててみせる。気の毒にこの看守はパピヨンの脱走に利用され、恋の相手から鈍器で殴られる運命にあるのだが。

「ゲイ」と言う言葉を避けているが、その一点に関心が集中しているのには呆れる。OOはどんな人だったか全然憶えていない。少し前の頁には「7.19世界同時行動ーー金芝河、早川、太刀川氏ら全被告を釈放せよ!!殺すな!!ーー集会とデモの訴え!」という日本アジアアフリカ作家会議からの葉書(ガリ版刷り)が貼ってある。金芝河が詩を書いたため朴正煕政権に死刑判決を受け、サルトルや鶴見俊輔などが救援運動をしていたらしい。なぜこんな葉書が来たか?多分アラブ文学翻訳のため「ロータス」と言う雑誌を購読していたせいでは。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「パピヨン」 不覚なり・・・ »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。