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映画「パピヨン」

2月24日(木)

「午前十時の映画祭」第3週「パピヨン」は1973年製作。
仏領ギアナの刑務所に島流しになった主人公の脱獄劇だ。
主役パピヨン(スティーヴ・マックウィーン)は金庫破りだが無実の殺人罪を被せられた。同囚のドガ(ダスティン・ホフマン)は国債偽造罪。2人はなぜか仲良くなる。しかし対照的な性格だ。前者は脱出することだけを望み、後者は今いる場所で居心地良く暮そうとする。それぞれの犯罪に似合った対処法に思えておかしい。顔も肉体も美しいゲイの若者が登場する。まるでジュネの小説のようだ。「バラ色と白の縞になっている」徒刑囚の服も見ることができる。

ギアナの流刑地あとは今ツタに覆われた廃墟になっている。空も海も青く広い。悲惨と美との同居は強烈だ。この映画も、見ている間は、泥まみれで醜くて苦しい日々、そんなに楽しいものではなく、合間に挟まれる僅かなシーンだけが救いだ。しかし、不思議なことに一晩たつとまた、美しいイメージが復活する。

ほかに「穴」「抵抗」もフランス人の脱獄映画だが、好きだ。
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