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【映画】シャネル&ストラヴィンスキー

2009 仏 119分 監督 ヤン・クーネン 出演 マッツ・ミケルセン アナ・ムグラリス エレーナ・モロゾヴァ 原題 COCO CHANEL&IGOR STRAVINSKY レンタルDVD

今年はシャネル創業100周年、「シャネル」「ココ・アヴァン・シャネル」に続く第3弾が当作品。私が見た3本目。
本作ではシャネルはすでに事業に成功して、芸術家に援助する余裕もある大人の女性。イゴール・ストラヴィンスキーは、「春の祭典」があまりにも先端的で、初演で観客の轟々たる非難を浴び、警察が出動するさわぎになったという前衛的な作曲家だが、妻と大勢の子もある。彼女が、ロシア革命で亡命してきた彼と妻子を、郊外の静かな邸に、1年ほど住まわせていたのは事実だそうだ。

その間に、シャネルとイゴールの間に何があったかは、勘ぐれば、いくらでも想像ができるだろう。全くのプラトニックでは、映画にするのが難しいだろうか。いやいや、チャイコフスキーとか「ベニスに死す」の例もある。いくら、ミケルセンが007では悪役で、子沢山の精力絶倫で、妻は肺病で魅力を失っているからと言って、あんな所業に及べるだろうか。

1回ぐらいは肉体関係があったかもしれない、と主演女優のアナ・ムグラリスは言う。しかし、この映画のように、何ヶ月も続いたりはしないだろう。来日インタヴューによると彼女は、シャネルのミューズを9年間勤めてきたから、シャネルについての知識はあり過ぎるほどで、監督の感覚と違って、やりにくかったそうだ。映画ではそうは見えなかった。

想像ででっち上げたポルノ映画と思っていいのでは。
アナのココ・シャネルは、単なるファッションモデルのようで、とても「皆殺しの天使」と言われた創造者の鋭い面影はなかった。ミケルセンのイゴールも、それに似合った凡庸さ。

ただ、「春の祭典」の再現シーンは見ごたえがあったし、ふたりがピアノを連弾するシーンは心地よく、妻のエレーナ・モロゾヴァの表情は深みがある。

3作品を私の好みで並べれば、
1番「ココ・アヴァン・シャネル」 2番「シャネル」 3番が本作。
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
こんにちは (象のロケット)
2010-10-16 10:14:28
TB有難うございます。
現在、当方よりgooへのTBは通りませんが、
記事は大切に反映させて頂きます。

TBはいつでも歓迎いたします。
 
 
 
Unknown (C.C)
2010-10-18 17:39:36
ビアンカさん、ご覧になられましたねこの作品。私もビアンカさんに同感です、「でっちあげたポルノ映画」とはさすが鋭い!私はつまらないファッション映画という、まだまだビアンカさんにはほど遠いレベルでした(笑)
 
 
 
CCさま (Bianca)
2010-10-18 22:29:27
コメント有難うございます。そう、見ましたよ、ビデオ店で引張凧の商品なので、ずいぶん待たされた挙句にようやく。ところで貴ブログを読み直してみたら、貴女も「退屈だ」と切り捨てておられますね。「つまらないファッション映画」と言うのもなかなか当たっています。確かに、家とか、服装などは、まるでファッション雑誌のように洗練されていますし、何より彼女、終始モデルのような歩き方と表情をしていますものね。つまりは役者の器じゃないということ?むしろ監督のほうが合っているとか。
 
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