映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「カポーティ」
2005 米 114分 DVD 監督 ベネット・ミラー
出演 フィリップ・シーモア・ホフマン キャスリン・キーナー
原題≪Capote≫
06年の9月末梅田ガーデンシネマで見たが、ブログを始める前だったので、よそにコメントをしただけ。KがこのDVDを選んだので、この際書いておくことにした。
これでアカデミー主演賞を取ったPSホフマンは微に入り細を穿った演技、特に発声が独特だ。
端的に言うと、作家トルーマン・カポーティがいかにして「冷血」を書いたかと言う映画。
「冷血」は、実際に起きた殺人事件を扱った長編で、詩情あふれる若き日の短編集とははっきり異質で、カポーティの中ではどちらかと言うと好きではない。また私のカポーティは本人が信じていたままの美少年なので、性格俳優のホフマンとは違う。この映画は作家の業と言うかエゴイズムを取り上げているようなので、「いやな奴」の側面が強調されている。
カポーティの周囲の人間、幼馴染のネルや、パートナーのジャックの方が共感できる。
でも一番最後に、カポーティの目に涙がいっぱいあふれるシーンで、それまでの嫌悪感が消えて行った。
この後カポーティは本を出さなかったらしい。すべての精力をこの作品に注ぎつくしたかのように。
カポーティがアル中だったように昨年46歳の若さで急逝したPSホフマンもまた、薬物依存症だったらしい。
PSホフマン
→「ダウト」11-2-19
カポーティ
→「トルーマン・カポーティ」6-10-14
→「夜の樹」6-10-13
→「アラバマ物語」7-6-9
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