映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
「走るな」
2014年10月13日 / 雑
小学生のとき学校から映画を見に出かけた。
ころは1950年代半ば、県庁所在地とは言え、町中探しても信号機が1つか2つしかない。
あらかじめ学校で「赤は止れで、青は渡れだ」などと習った上で、実物にまみえる。
子供たちは信号の変わるのを待ち構え、興奮のために笑いながら、一斉に走って渡った。
その時男の先生の「走るんじゃない!」としかりつける声がした。
なぜだろう「多分、街に慣れないいなか者を引き連れているのが、恥ずかしいからでは」と思った。
つい最近、ネット上で、
「横断歩道では走らない方が良い。転んでけがをする恐れがある」と言うコメントを見た。
ドライバーによっては、のろのろわたる歩行者に苛立つ人もいるようだが、
横断歩道は「弱者保護」の建前であるからそれはおかしい。
バスの運転手も、「止まってから席を離れて下さい」と言う。
荷物と体重を支えて2本足で移動する歩行者に対し、車は腰を掛けたまま右足一本で操作できる。
座席に楽々とふんぞり返っているくせに、1秒2秒が待てずに苛立つのは罰当たりである。
動き出すとき、「ウォーーー」と車が重低音を出すのは、
あれは運転手が怒り猛っている感情の表現ではなく、単に構造上そんな音しか出ないのだということも、
練習所でわかった。(車の製作者はそれを改良できないのだろうか)
私が自動車学校に入ったのは、ユダヤ人がヒトラーユーゲントの学校に潜入したようなものである。
つまり当方の絶滅を願う仇敵の巣窟に入ったような。虎穴に入らずんば…である。
運転族の実情や生態、その弱点を知ったことが、現在に役立っている。
時には正しい運転マナーを一席打ってうるさがられる事もある。
ところで、60年前の「走るな」の真意は何だったのか、先生はとうに他界されて、聞くよしも無い。
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