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映画「昼顔」

1967 仏 ★午前十時の映画祭★松江SATY東宝にて
原作 ジョセフ・ケッセル 監督 ルイス・ブニュエル 
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ ミシェル・ピコリ ジャン・ソレル ピエール・クレメンティ

女性の抑圧された性欲を、幻想と現実の交錯によって描いたもの。23歳のカトリーヌ・ドヌーヴの、少女期をようやく脱したような硬さが、ある瞬間ふっと崩れるのがいい。

金持ちでハンサムで優しく思いやりのある夫(ジャン・ソレル)を愛しながら、性的には喜びを感じない、当時は一般に「冷感症」と言われた妻(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、街にある娼館にあえて身を投じることで、様々な「変態性欲」の場面を経験をし、おかげで?次第に夫との仲が良くなってゆく。けれども、現実の冷酷な力が思いがけず彼女を襲い、絶体絶命の危地に陥ったが…

「暗殺の森」でも異様な役回りを演じたピエール・クレメンティがここでも実にすばらしい。
また娼館のマダムであるアナイス(右側)も良い感じ。


ブニュエル自身は「変態性欲」の傾向はないそうだが、「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」などと同様、ブルジョワの偽善性への批判を込めて様々なシーンを描いているようだ。これ以前に「悪徳の栄え」に出演したドヌーヴ、この程度のシーンはお手の物だろうか。後年堂々たる役柄をこなすようになった彼女からすると、意外にも見えるが。

 

ドヌーヴの中では↑が一番好き。ポランスキー監督による「反撥」1965年 

最初に見たのは覚えていないくらい遠い昔だが、近くは吉祥寺付近で借りて2回見ている。
  94-2-24(Acomという店 )
  98-3-16(「反撥」もある品揃えの良いDoramaという店)
「反撥」は70年代初め、25歳か26歳上京したばかりに、新宿のATG系映画館で見たと思う。

カトリーヌ・ドヌーヴ
「シェルブールの雨傘」   10-1-16
「マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶」 07-9-13
「太陽はひとりぼっち」 09-1-30
「エンジェル」 10-9-9
ブニュエル
「天才画家ダリ~」12-12-19
 
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (桃すけ)
2012-09-19 21:00:24
昼顔、これはおもしろかった。本を読んでからみたのかな? このときのドヌーウ゛きれいと思うわ。憧れました。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2012-09-20 17:32:09
桃すけ様
コメント有難うございます。
カトリーヌ・ドヌーヴは、1943年10月生まれ、貴女と学年が一緒では?私は大人の女性になりきる前の少女が好きなので、「ミセス」の表紙に似合いそうな頭のてっぺんから足の先まで完璧に装った彼女はちょっと。ただこの映画にみなぎる妖しい頽廃的な雰囲気は好みですね。ちょっと精神病理の解釈は古めかしい感じですが。
 
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