goo

映画「四十九日のレシピ」


2013 日本 129分 松江テルサにて11月29日鑑賞 原作 伊吹有喜
監督 タナダユキ 出演 石橋蓮司 永作博美 原田泰三 淡路恵子 岡田将生 二階堂ふみ

母が70歳で突然亡くなった百合子が、故郷に帰って来る。
彼女は夫の不倫問題で別れようとしていた。

彼女は不妊と言う問題も抱えていた。母乙美も後添いで実子は持たなかった。
母の一生を振り返って年表を作ると、空白ばかりが多い。
子供を産まないとそうなのだろうかと思う百合子。

叔母(淡路恵子)がやってきてずけずけと百合子の生き方を批判する。
彼女は誰もが考えていることを口にするだけだという。

この一家に外部の空気が入ってくる。
介護施設で母と親しかった20歳の井本、通商イモ(二階堂ふみ)
と日系ブラジル人のハル(岡田将生)
2人が家の空気を明るくする。

母の一生は、奉仕活動によって結構多くのつながりを持っていた。
実子がなくても、母親のように慕う人々で、49日の宴会はにぎわう。

客が去り、助っ人も消え、父と娘だけになった時、夫が謝罪にやってきて、百合子はやり直すことを決意する。

と、まあ、めでたさも中くらいで終わるのだが、

この映画を見て不愉快になったのは、
子供を産まない女性に対する誹謗中傷の言葉が氾濫していることだ。
本当は、そういう女性への応援をしているつもりらしいが、
余計なことである。
女性は子供を産まなきゃ一人前でないという
古臭い常識にとらわれているのは原作者であり監督であるのでは。

現実はもっとずっと先を行っている。
不妊治療で家計を圧迫され、心身共に苦しんでいる人は、
もっと視野を広げ、別の生き方を探したら随分幸せになれると断言できる。
だれもが皆と同じでなければならないという「同調圧力」が、多くの日本人の不幸の原因ではないのだろうか。


永作博美
 →「八日目の蝉」12-3-27

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「人生万... 映画「暖簾」 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。