goo

【映画】氾濫

1959年  監督 増村保造 原作 伊藤整 出演 佐分利信 沢村貞子 左幸子 若尾文子 叶順子 川崎敬三 中村伸郎 9月25日DVDで鑑賞

「新潮」に連載された伊藤整(1905~1969)の小説で、彼の「火の鳥」「女に関する12章」も映画化されている。

最初は工場の前景、最後がガスタンクの球形の上。無機的な世界である。
中間はその逆に人間のドロドロした欲望があふれている。

化学工場で研究者として成功し重役に加えられた佐分利信は、そのことで身辺が変化してくる。家族は贅沢になるし、あちこちから寄付を募る人が現われる。氾濫とは何を指すのか。セックスだとも言われる。全ての男女が性的な行動を取り、そして破綻して行く。伊藤雄之助の華道教授はオネエ言葉。この人いつ見ても芸達者だ。

ガスタンクと並んで、洗面所の琺瑯びきの洗面器、独身者の壁のモンローのポスターなどが印象的だ。1950年代らしい、力のこもった邦画だった。

→「裁判」22-2-23

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 【映画】巨人... 【映画】赤い天使 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。