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〔映画〕白雪先生と子供たち

1950年 大映京都 89分(映画館で鑑賞)監督:吉村廉

原節子がヒューマニストの女教師に扮して人間教育のあり方を問う作品。

時代を反映し「浮浪児」「PTA」と言う語がキーワードである。またすでに、工場(と言っても慎ましく、染料の工場だが)の廃水による「環境汚染」問題が登場する。

アメリカの日本占領当時、GHQの検閲下に作られた映画で気になるのは、妙に不自然な日本人が出てくることである。この映画でも、子供が自発的に集団での示威行動をしたり、女先生が周りに相談もせず独りで有力者に抗議に行ったりするシーンがあり(戦後すぐは実際にあった事かもしれないが)いかにも米国人の価値観に沿った無理な脚本を作ったなぁと苦笑を禁じえない。

原節子は、実は苦手な部類の女優だった。理由は、大きな立派過ぎる目鼻立ちだ。しかしこの映画では、まだ20歳で、少女らしさが残っていて、それこそ「白雪姫」のような可憐さと清純さがある。もう一つ特記すべきは、六年生の身体能力の高さと労働意欲だ。これだけは外来でなく固有のもの・・・だろうか?

訂正(2014-5-7記)
原節子は1920年生まれで、このときは30歳

原節子
 →「ふんどし医者」12-5-28
 →「安城家の舞踏会」14-5-6
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
映画館 (kazukokawamoto)
2006-10-12 23:15:40
懐かしい映画館の中へ入っているようです。深津さん。ブログなさって楽しくなってきますね。コメントも忙しいくなってきました。深津さん、本が好きですね。感想が楽しみに聞かして下さいね。
 
 
 
最初のお客様、ようこそ (Bianca)
2006-10-13 00:03:41
早速のお越し、ありがとうございます。

この一年半は皆様のブログを読むことが、愉しみでした。最近コメントをつけるだけではもの足りなくなり、始めました。今後ともよろしくお願いします。
 
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