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【映画】象の背中

2007年 日本 原作 秋元康
出演 役所広司 今井美樹
鑑賞 @松江SATY東宝

単に暇つぶしに見ただけで、ブログにのせる気はなかったのですが、
あまりのひどさに、かえって意欲を掻き立てられました。
「見ない方がいいですよ」と言っておこうと。まあ、選択肢の多い都市の
住民は最初からその危険はないでしょうが、万一ということもありますからね。

ガンで半年後の死を悟った男48歳が主人公です。
過去に交際した人、会って見たい人々を訪ねます
この設定は、「ぼくを葬る」「ブロークン・フラワーズ」
と一緒ですが、ありえない夫婦・親子関係、気持ちの悪いくらい
ワザとらしいセリフ・・・「演歌の世界」そのままだと思いました。
人生経験のない、観念でしか人間関係を知らない
若い、20代か30代の作者かとおもったら、秋元康、
50歳を越えています。半世紀生きてきて、人間も社会も
何ひとつ見ていないのかと・・・

でも少しはほめなくては・・
役所広司はいい俳優だと思います。彼はふだん全く目立たず、
その辺を歩いていると冴えないオジサンにしか見えないそうですが、
そう聞いてから、すごい役者なんだろうと思うようになりました。

彼が死ぬ前、海辺で、ビーチパラソルの陰で座るシーンは美しく、
「ベニスに死す」を思わせました。一方、今井美樹の奥さん、あんなの、
ありえない。CMの奥さんだってもう少し現実味があるでしょう。
秋元康の好みかもしれませんが。彼女は(今調べたら)モデル出身で、
ベストドレッサー賞もとったことがあるとか。道理で、リアリティに欠けるわけです。

もう一つ、タイトルはイケますね。「象の背中」。これに惹かれて見たとも。

水曜日はこの映画館の男性サービスデー、そのせいか、前より観客は多く?!て、
110名定員で20名入っており、うち1名(隣りの70歳?の女性)だけは泣いていました。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
あの不快感がよみがえってきました。 (クラム)
2009-08-29 02:27:04
コメントとTBをありがとうございました。

ほめる部分を探されていますね。
私はどうしても見つけられませんでした。
というより、そんな言葉を欠片もかけたら秋元氏は増長しちゃうんじゃないかと思って、
とてもとても。
 
 
 
クラム様 (Bianca)
2009-08-29 08:53:49
まあ、お汁粉に一つまみの塩を入れて、味を引き立てるようなものです、私の場合は。しかし、徹底してけなすことは日本の湿潤な風土に暮していては難しい。やはり、南米で鍛えたクラム様はその点違います。けなすべき物をけなすのは、しかし何て気持がいいのでしょうね。
 
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