映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
「かないませんが~」
こちらに越して2、3日目に、数年前から義母がデイサービスに通っている施設の所長(医師)に、2人で挨拶に行った時のこと。
彼の口から「かないませんが~」というセリフが何度も出てきた。
たとえば点滴が済んだすぐ後にまた「点滴をお願いします」とやって来る、
これは記憶障害による、認知症の典型的行動だと思う。似たようなことが、長い間に色々あったのだろう、彼は今や「もうたまらん」という心境らしい。それともこの地方では、「かないません」とはそれほど激しい意味はないのか、土地言葉のニュアンスが私は分からない。
ちなみに関西では「かなンなぁ」=「かなわないなぁ」と言うが、これにはそうきつい意味はない。
しかし、若いころ初めて聞いたときは、全面的に拒絶されているように感じたものだ。
もう一つ「なんぎ(難儀)やなぁ」というのもあり、これは被害感情がもう少し高いかと思う。
相方はその件について何とも言わず、笑っていたので、これは「かなんなぁ」と「なんぎやなぁ」の中間くらいかと推測している。
しばらくして、施設側に迷惑をかけていないか聞くと、まだ大丈夫であるという返事だった。
経営的にはさもあろうが、初対面で「かなわない」と連発する医師が経営する施設に通わせておいて、義母は大丈夫だろうか。
噂によるとこの医師は、何よりも才能ある事業家で、時代の趨勢に乗り、
景色の良い閑静な土地を安く手に入れて介護施設を作り、大きい成功を博しているらしい。
先日の「家族の会」で口々に推賞していた精神科のK医師に相談すべきだろうか。
それとも、S脳外科の方にいくか?
相方は変化に消極的で、今の状態をなるだけ続けたいようす。
私1人でも動くべきか?
あれこれ考えれば、まったく「かないませんが~」。
→「傾聴」 8-1-5
→「主治医の急死」 16-2-24
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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誠にありがとうございました。
認知症のお義母さまを、
ご夫婦で居住地をお変えになって看る。
何て、すばらしいこと!
医師への懸念のことですが、ご自身があまり思い煩っていると
ストレスになるやも。
たくさんの情報を集めて、時には変更も必要かと。
>相方は変化に消極的で、
男性は大方、変化を嫌いますね。
未知のことには臆病になるがち。
よくご相談なさって、前向きの方向へ行くといいですね。
私ごとですが、半身不随、重度障害5度、認知症1の母と、
腎不全、パーキンソン、認知症2度の父を見舞う生活が(母は病院、
父は痴呆型グループホーム)もう少しで10年目に入ります。
ひとりっ子を恨んだ時期もありましたが、今は父母の病状も
落ち着いてきているので以前よりは優しい気持ちの自分になりました。
なにせ、最後は“お身内”なのですわね。
また、寄らせていただいてもよろしいかしら?
本人にしては大切な人に、面倒を見ていただくのも、忘れて、無理な事や犯人扱いをして困らす平気で痛めつける。
これは扱った人しか解らない感情問題も、もつれてきます。
施設に入れるのも、手安く入れない。社会問題です。
哀れな嫁は悲観します。強い嫁であれば、いいが、気の弱い嫁は神経がやられます。そこで息子はしっかり支えるのが、心の労りを+になります。
私が15、6年前に経験しています。
今は社会的な問題で少しは融通できるようになっているとおもわれます。がんばってね。
お察しのように、Profオカピー宅でお目にかかりました。お宅に伺い、沢山の映画、そしてものすごい量の投稿に度肝を抜かれ、このエネルギーがどこから湧くのかとふつふつと興味がわいてきました。うかがえば、一人っ子でご両親を・・・気持ちの上で大変でしょうね。認知症度という言葉は始めて聞きました。わたしは介護を始めてまだ1ヶ月と少しですが、十年選手がいらっしゃるとは心強い限り。又、是非おいでくださって色々聞かせてくださいませ。
>哀れな嫁は悲観します。強い嫁であれば、いいが、気の弱い嫁は神経がやられます。そこで息子はしっかり支えるのが…
とは、実感に裏打ちされたことば。15、6年経ってもこの種の感情的なことは忘れられないものですね。(私も別の場で経験してますので)うちの場合嫁は強いつもりで弱く、「息子」は、男には珍しく、家庭的な労働はよくやるのですが、「変化を嫌い、未知のことには臆病」という人なので、精神的に参ります。でも川本さんの時と違い、デイサービス、グループ・ホームが充実し、特に島根は高齢化率が全国一なので、まだましな方かも・・・。気を楽に持ってがんばりますわ。