映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
「かえれ」と「かえせ」
「竹島かえれ 島と海」という標語があちこちに見られるこの町に、
2月22日「竹島の日」各地から右翼がやって来て賑やかになる。
子ども時代、新聞に「李ライン」「漁船」「拿捕」「釜山」「収容所」などという文字が躍っていた。竹島(独島)を韓国領とした李承晩(りしょうばん/イスンマン)大統領の仕業だ。時期はサンフランシスコ平和条約(1951)と日韓基本条約(1965)の間のことだ。
実に劣悪・悲惨な抑留の状況だったらしいが、拿捕された抑留された漁船・漁師が島根県の漁船、漁師だったとはこれまで知らなかった。
ここから本題、この標語で不思議に思うことがある。
「かえれ」と言って、なぜ「かえせ」とは言わないのだろうか。
ここに、敵と正面から向き合うのを避ける出雲=日本人の本性が出ているのだろうか。
学生時代、「沖縄を返せ」という歌を歌った。
「貸した金を返せ」「あの本を返せ」とはいうが
「私の金よ、かえれ」「本よ、かえれ」とは言わない。
マホメットは山に向かって「こちらへ来い」と命じたが、山が動かないので
「では私の方から行こう」と言ったそうである。
島よ、海よ、返ってこい。
という呼びかけは、万物に神を見る汎神論的な発想だろうか。
もはや、理屈の通らぬ奴らは相手にせぬ。
宇宙の真理を相手にするのであるという、悟りきった心境なのか。
「とんぼ釣り、きょうはどこまで行ったやら」
加賀の千代女はわが子に「かえっておいで」とは言わない。
亡くなった子を生きているかのように歌うだけである。
中国からの引揚船を迎えに岸壁に通い続けた母に対し、
子どもは現地妻との生活の方を選んだ。
しかし島根県は、竹島は、死んだわけではないし
外国領になりたいわけでもないのだから、
何時かはかえる日が来ると信じて、この標語を唱え続けるのだろう。
P.S.かつて県議会で「返せ」に変えよという提案もあったが「県民になじんで定着している」という理由で却下されたようだ。
→映画「怪しい彼女」15-3-21
→映画「岸壁の母」6-10-25
→「お茶と騒音」8-10-1
2月22日「竹島の日」各地から右翼がやって来て賑やかになる。
子ども時代、新聞に「李ライン」「漁船」「拿捕」「釜山」「収容所」などという文字が躍っていた。竹島(独島)を韓国領とした李承晩(りしょうばん/イスンマン)大統領の仕業だ。時期はサンフランシスコ平和条約(1951)と日韓基本条約(1965)の間のことだ。
実に劣悪・悲惨な抑留の状況だったらしいが、拿捕された抑留された漁船・漁師が島根県の漁船、漁師だったとはこれまで知らなかった。
ここから本題、この標語で不思議に思うことがある。
「かえれ」と言って、なぜ「かえせ」とは言わないのだろうか。
ここに、敵と正面から向き合うのを避ける出雲=日本人の本性が出ているのだろうか。
学生時代、「沖縄を返せ」という歌を歌った。
「貸した金を返せ」「あの本を返せ」とはいうが
「私の金よ、かえれ」「本よ、かえれ」とは言わない。
マホメットは山に向かって「こちらへ来い」と命じたが、山が動かないので
「では私の方から行こう」と言ったそうである。
島よ、海よ、返ってこい。
という呼びかけは、万物に神を見る汎神論的な発想だろうか。
もはや、理屈の通らぬ奴らは相手にせぬ。
宇宙の真理を相手にするのであるという、悟りきった心境なのか。
「とんぼ釣り、きょうはどこまで行ったやら」
加賀の千代女はわが子に「かえっておいで」とは言わない。
亡くなった子を生きているかのように歌うだけである。
中国からの引揚船を迎えに岸壁に通い続けた母に対し、
子どもは現地妻との生活の方を選んだ。
しかし島根県は、竹島は、死んだわけではないし
外国領になりたいわけでもないのだから、
何時かはかえる日が来ると信じて、この標語を唱え続けるのだろう。
P.S.かつて県議会で「返せ」に変えよという提案もあったが「県民になじんで定着している」という理由で却下されたようだ。
→映画「怪しい彼女」15-3-21
→映画「岸壁の母」6-10-25
→「お茶と騒音」8-10-1
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