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映画「スパニッシュ・アパートメント」

2001 仏西 122分 原題 L' Auberge espagnole 英語題 Pot Luck
監督 セドリック・クラビッシュ 出演 ロマン・デュリス オドレイ・トトゥ
ジュディット・ゴドレーシュ ケリー・ライリー セシル・ドゥ・フランス

初めて見たときから12年あまり、懐かしかった。
大学を出たばかりのフランスの若者グザビエが就職に有利になるよう、1年間のスペイン留学を志す。フランスとスペインはすぐ隣国のように思えるが、恋人や母親と涙で別れを惜しむのは心を打つ。バルセロナに到着し、留学生の共住アパートに落ち着く。メンバーは英(ウェンディ)、独(トビアス)、伊(アレッサンドロ)、西(ソレダ)、デンマーク(ラース)、ベルギー(イサベル)と仏(グザビエ)の7人。

一昔前のことで、ひとつの冷蔵庫に全員の食物が詰め込まれ、1台の固定電話を共有。週末には街に出て飲んだくれたり、互いの間でカップルが出来たり。以前の恋を裏切る者もおり。しかし仲間の秘密を守るために全員が必死で奔走する。グザビエは人妻と関係を持ったり、ゲイのイサベル(セシル・ドゥ・フランス)に女性誘惑法を教わったりする。
何だか遠い記憶をよみがえらせるような、青春の魅惑がつまったこの映画が公開されたあと、主人公の利用した「エラスムス計画」での留学がわっと増えたそうだ。

2005年「ロシアン・ドール」、2013年「ニューヨークの巴里夫(パリジアン)」のグザビエ3部作の中で、主人公の人生は予想通りとはいえしだいに現実の重さを帯びてくるが、本作ではロマン・デュリスも実に若く初々しかったし、今は離脱問題で揺れるEU自体も若かった。憎悪と対立を図る指導者が登場した今日、第1作がひときわ輝いて見える。

[Pot Luck]とは持ち寄りパーティ、語源はポトラッチという太平洋や北米原住民の贈り物合戦のことらしい。

セシル・ドゥ・フランス
→「シスタースマイル 歌えドミニク」 13-11-25

→「ポワチエの少女」8-11-5

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (margot2005)
2017-02-10 00:35:14
こんばんは。
さて私も「スパニッシュ・アパートメント」BSで最近見ました。
3部作の1作目は古い友人に再会したようでとても懐かしかったです。
「ロシアン・ドール」も好きですがやはり1作目ですね。
ロマンがキュートで、他の女性たちも皆可愛くて年月を感じます。
ロマンもそうですが、セシル・ドゥ・フランスはお気に入り女優の一人です。
EUはどうなっていくのでしょうね??

 
 
 
Unknown (Bianca)
2017-02-11 18:27:20
margot2005様

当地は大雪で長靴で出動です。返事遅れてごめんなさい。
ご覧になったんですね。「ロシアンドール」にもまして、お好きだろうと思いました。セシル・ドゥ・フランスは尼僧としてはお転婆すぎていただけませんでしたが、本作ではなかなか魅力的でした。グザビエとは性を越えて良い友達という感じですものね。1984年に欧州を旅した時、仏独の10代男女が交際しており、現実がエラスムス計画を先取りした感がありました。EUの行方が心配ですね。
 
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