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映画「サウンド・オブ・ミュージック」

  ↑ 県立図書館の外にあるサルスベリ


        7人の子どもたちと右端が両親 
        
1964 米 178分 ★午前十時の映画祭★松江SATY東宝
監督 ロバート・ワイズ 出演 ジュリー・アンドリュース クリストファー・プラマー エリノア・パーカー

オーストリアからナチスを逃れてアメリカに移住したトラップ一家合唱団。お母さんは修道尼を目指していたがおちこぼれてしまったお転婆娘。

子供たちが、修道院に戻った母を皆で訪ねていく。門から庭を覗き込むシーンに「二十四の瞳」を思い出してジーンとした。そのほかたくさんの馴染みの歌と、自然に起るハーモニーが心をとらえる。

しかしやはりアメリカ製のミュージカルなので、かなり事実誤認があるようだ。
あたかも彼らがナチスへの英雄的な抵抗のように描かれているが、
ドイツ製の「菩提樹」の方が実話に近いらしい。

長女アガーテの自伝によれば、トラップ大佐は映画のように厳しくはなく、優しい父親だったらしい。愛国の意味を含む歌「エーデルワイス」を進駐独軍の前で歌う父親トラップ大佐(クリストファー・プラマー)それに唱和する観客のシーンは感動的だった。ちょうど「カサブランカ」でドイツ将校の歌声を圧倒するようにマルセイエーズを歌うラズロと酒場の客たちのように。

以前見たのは

81-8-05  紀伊国屋ホールで(500円)
86-8-27  下高井戸東映で(800円)
99-9-08 video 茨木市水尾図書館より(0円)

81年の日記で感想を拾ってみた。

私は当時36歳だが、とんでもない駄作、愚作と憤慨している(今の私はこれには反対である。ミュージカルの見方というものがあるのを、その頃は知らなかったらしい。まだ映画を大量に見始める前だったので)「野ばら」「菩提樹」のようにザルツブルグやチロルの風光を楽しめるかと期待したが、アメリカのミュージカル特有の無思想な体質(女性とか家庭・結婚に関して。ただし愛国主義と反ファシズムの思想はある)にげんなりし、次に別の映画を見に行く予定もあったため、終わりまであと30分、大佐がプロポーズしている最中に席を立ってしまった。ただし

修道院の場面は面白かった。マリアを、風や雲や虹に喩える所など。それに館の舞踏会でドレスアップした人々がワルツを踊るシーンは、2年前にウィーンで見た市民公園のワルツ光景と重なって思わず涙ぐんでしまった。ところで、会場には小学生を3~4人連れたお母さんが来ていたが、席が最後列で、子供たちには字幕が見えないのだ。昔は吹き替え術が進歩していず、小学生でも字幕を読んだものだが。
と、かなり文句たらたらである。その後の2回は日記に書いてない。今はたとえ一行でも、書いておくべきだったと思うが、日々あまりに多くの刺激にさらされていたため、省略したのだろう。今も似たようなもので、映画も本もガツガツと取り込まず、一つ一つ丁寧に鑑賞したいもの。

●ロバート・ワイズ監督作品
→「ウエストサイド物語」 11-3-12
●クリストファー・プラマー(声優)
→「カールじいさんの空飛ぶ家」9-12-8
●「カサブランカ」 11-12-21
●「悼エリノア・パーカー」13-12-12
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