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松江家族の会

私たちが松江に来た目的は、義母(87歳)を見るためです。

7年前につれあいを失い、公的サービスを利用しながら1人で暮らしていましたが、
この春、アルツハイマー性※の認知症だと診断されたのです。
相方は会社を辞めて帰郷すると言い出し、あれこれ迷った挙句、実家の近くに部屋を借りて夫婦で住むことにしました。

この会合のことを知ったのは、これまた「松江市報」の紙上。
「認知症の人と家族の会」と言うのが正式名称です。
1980年に京都で発足した民間団体で、今では沖縄を除く全国に支部があります。
会の目的は「認知症に関する正しい知識の普及、及びその理解の推進・介護家族に対する相談や支援を行うことにより、認知症の人とその家族の福祉の増進に寄与すること」だそう。

平たく言うと、「認知症についての科学的知識を持つことと、おしゃべりしてストレスを発散すること」の2つだと会長さんが言ってました。

ホテルの一室で午後1時半から3時まで催されたのですが、その日は僻地との交流とかで、西部の匹見町からも10数名、新人(私もです)もおり、50名近い人数でした。4つの円卓を囲んで懇談。私の班は12名で、20代から70代位の全員女性の施設職員、保健師の卵、介護経験者、現在介護中の人(私もここに入ります)等々です。80歳近いと見られる女性は「いずれお世話になりますので」と認知症予備軍を自称していました。現在介護中という人が少なかったことは、司会者も少し残念そうでした。介護が終った人たちが、その経験を語り、誰かの役に立てたいと言う気持ちでいることは新鮮な発見です。

以下所感をのべます。
入口では、珍しく笑顔で迎えられ、ホッと心が温まりました。会費は300円、払うと「コーヒー、紅茶、どちらですか?」と聞かれ、卓上に手作りのクッキーが配られるのもアットホームな感じ。
さていよいよ話し合いが始まると
経験者Aは施設によるサービスの格差や不足を語り、経験者Bはそれは家族の対応で克服できると語り、施設の職員たちは、自分の施設はこんなに良い点があり、こんなに努力していると主張し、どの話も、めいめいの経験する狭い範囲に限られていて、もっと高い広い視点からの意見が欲しいと思いました。もっとも自分の番になると、結局は同様なしゃべり方になるのですが。

終った後で、廊下で経験者B(私同様、義母を看た人)をつかまえて、ある精神科医と、事情通の女性との電話番号を教えてもらいました。「すぐ使わなくても御守りのつもりで持っていてください」と。

相方はいくら誘っても出席しようとしませんでしたが、予想に反して講演会ではなかったので、彼のようにシャイな男性には欠席は正解だったかと思います。見聞きしたことを持ち帰って彼に教えることにしました。

※アルツハイマー性ではなく、脳血管性だと後で判明(14-6-2記)
コメント ( 14 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (kazukokawzmoto)
2007-10-28 08:18:46
25年ほど前に義理の母「75歳」一人になったので介護しました。その当時今のように介護の施設がなく、自分たちの手でなんとか見てきましたが、夫婦で見るとは難儀な事でした。私らの生活の方が大切です。
昔は精神病院のような所で介護して頂きました。
そんなわけで現代の進歩に感謝します。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-28 08:43:37
松江は好きな町ですし、義母にはずっとお世話になっていますから、私は彼の決意に即賛成しました。この会も発足当時は「ボケ老人を抱える家族の会」と言う名称だったそうです。介護保険制度が出来るまでの先人の苦労のおかげでこんにちがあります。川本さんの介護談もお聞きしたいものです。
 
 
 
Unknown (kazukokawzmoto)
2007-10-28 10:55:55
一人になっても田舎で元気に暮らしていましたが、被害妄想が酷くなり、家の周りに迷惑かけたので、私たちのそばへ来て頂き面倒看るが、やはり周りに迷惑かける。云う通りして「ハイハイ」と聞いてやりました。歳を往くと気ままを通します。気を狂わんばかりになります。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-28 15:06:05
その状況、よく似ています。しまい忘れたものを、盗まれたとか、空き巣に入られたとか言い、一番世話になっている身近な人を疑い、警察や鍵屋に電話し、(鍵は半年に10回くらい変えています)昼夜かまわず全国どこにでも電話するので、4人もいる男の子は皆県外で、かれが、他人任せでは世間に恥ずかしいと言い出し、帰る事にしたのです。
 
 
 
ご無沙汰してます (エミ)
2007-10-28 15:57:34
松江に行かれたのにはそういう事情があったからなんですね。
ウチの母は介護施設の職員ですが、母曰く施設と家族介護のバランスをとれば介護する側もされる側も楽になるのにと言ってました。
施設に頼りっぱなしでもダメだし、家族が抱えこんでしまってもダメだそうです。
こんなことしか言えなくてすみません。

 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-28 17:55:01
こちらこそご無沙汰を・・・
お母様のご意見は、正鵠を射ています。
彼が1人で抱え込まないように、
ドライな嫁としては極力妨害しますわ。
施設の皆さんの力も借りて。
 
 
 
Unknown (margot2005)
2007-10-28 19:28:00
こんばんは!
Biancaさんの義理のお母様は私の実母をと同じ年です。
私とは年の離れた兄はずっと関東在住で、母の隣の県に住む姉が時々面倒を見に行っています。
母は元気で、一人暮らしなんですが、いつどうなるか?は誰も予測できません。
全面的に姉に任せているので、時々姉から連絡が来ます。そうちょうど今日連絡が来て“たまには顔を見せてあげて!”と言われました。
近くに住まわれる決心されたBiancaさんの旦那さまには頭が下がりますわ。
 
 
 
そうでしたか (JT)
2007-10-28 21:01:49
引っ越された理由はそういう事だったのですか。
私の祖母も同じぐらいの年齢で、
少し兆候があるようです。
活動的な人なので刺激があるせいか、
状態は良いほうですが…
Biancaさんなら大丈夫だと思いますが、
心身ともにご自身の事を大切にね。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-28 21:40:51
margot2005さん
男の子は大抵お母さんが大好きですね!
彼は母とは、よく気が合って彼が帰るのが一番自然だったのです。
自分は実母とはご無沙汰でいて言うのも何ですが、
お母さんに顔を見せてあげて下さい。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-28 21:47:20
JTさん
お気遣い有難うございます。
ここの自然に癒されて、心身の調子は良いのですが、
一段落したころにガクッと来るのじゃないかと・・
お祖母様が87歳とはJTさんはまだお若いんですね。
そんな問題じゃない?
 
 
 
Unknown (claudiacardinale)
2007-10-29 01:32:58
私の両親はまだ元気ですが、とは言っても心配です。両親は日本で私は外国、その時が来たらどう対処していいのやら。兄がいるのですがここも外国。あー頭が痛い・・でもいつかは経験しなくてはいけない、娘ですからね。仕事、住む街、色々考えると大変です。

旦那様とそれをサポートしているビアンカさんは素晴らしいです!
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-29 09:53:53
私の相棒も海外志向が強くて、20代のインド・シリア2年ずつに始まり、中東や欧米、アフリカに出張ばかりして、最後にアメリカに3年駐在したのですが、事の次第でこうなったわけで、先回りして心配しなくても、物事は決まるように決まります。若いうちは今を充実させることが大事です。(何てちょっと偉そうに説教してみました)
 
 
 
Unknown (昔Naomi)
2007-10-29 21:48:20
こんばんは!介護のために引っ越されるとは聞いておりましたが松江でしたのね。お住まいがミス・ポターに出てくる自然に似た湖水地方とのことで毎日ステキな寝覚めと日々を送れて幸せを感じていらっしゃるのだわ~と思っておりましたら義理のお母様、認知症とのこと---介護が始まるのですね。私の勤務先が老人病院で療養型なので(常時610人前後入院しております)認知症の方も多数いらっしゃいます。よく決心されましたね。皆そうしたいのになかなか出来ない事です。介護される方や周りの方は大変だと思いますが、お母様はなんと幸せな方なんでしょう。力まず共に歩む感じでお世話して下さいね。(老婆心でしたかしら?)ご自身の心身も大切にしてくださいね。

 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-10-29 23:38:33
昔Naomiさん、こんばんわ。
お勤め先が老人病院?それだけに説得力のあるコメントですね。「あまり力まずに」それがだいじなんでしょうが、また一番難しいことですね。日々困難な仕事に立ち向かっていらっしゃるプロの方々には頭が下がります。それを見て、かれは自分も何かしなくてはと決意したようです。高槻市長が、妻の介護のため市長を辞したことがありますが、男性にとって仕事よりも
母(あるときは妻)が大事というのは、心の奥深い本音なのではないでしょうかねー。
 
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