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課題作文(自由)「逢魔が時」

能町みね子「私以外みんな不潔」に関連して私の幼稚園時代の話

 2005年12月13日作

~~~~~~~~「逢魔が時」~~~~~~~

 子供が犠牲になる事件が連日のように報道されています。昔を振り返ると、わたしは遠くの幼稚園にひとりで歩いて通っていましたが、何の怖い思いもしませんでした。
ひとつだけ、家の近くで不思議な経験をしました。たぶん五、六歳だったと思います。薄暗くなってから、日ごろ遊び場にしている曲がり角の電柱にもたれて立っていると、突然「あら、〇〇ちゃん!」という大声とともに、女の人が飛んで来て、わたしの頭の後ろの方をたたきました。髪の毛が燃えていたのです。「西洋マッチ」を持った若い男がこの道を走り抜けて行った、少し先のゴミ箱に火をつけた、などと、あとから皆が口々に言っていました。わたしは、恐いより、髪の毛がパーマもかけないのに縮れたのを楽しんでいました。
今も名前のわからないあのおばさんは、腕に赤ん坊を抱えていました。きっと、あやそうとしてちょっと表に出たところだったのでしょう。私がなぜ、ひとりであんなところに立っていたのか、そして「西洋マッチ」とはどんなものか、それもわかりません。「逢魔が時」というにふさわしい、のどかな過去のお話です。
今、子供たちは、夕暮れ時だけでなく一日中、魔物に狙われていると言えるかも知れません。不幸な時代になってしまいました。
                          
八木先生評
ほんとうに、時をかまわず「逢魔」の時代になってしまいました。少くとも通学路の安全だけは確保しなくてはなりません。
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