13年くらい前から選挙があるたびに選管から依頼されて視力障碍者向けの選挙公報を作る作業の手伝いをしています。
市町村議会の選挙も国政選挙も関わってきました。
補欠選挙もあれば、首長を選ぶ選挙もあります。
選挙によって公示日から投票日までの期間が異なります。
公報を作る手順は大体同じです。
公示日の夕方に立候補が締め切られます。
候補者間でくじ引きをして公報に載せる順番が決まります。
その直後から広報の印刷が始まります。
早々と原稿を提出してくれている候補者ばかりだと準備しておいた原稿を並び替えればいいだけなので、割と簡単なんですが、直前で立候補する人もいるのであらかじめ用意するわけにはいきません。
それでも活字の印刷だけなら順番を確認して、その日の夜から印刷できるけど、点字版と音声版はそうはいきません。
公報には文字だけでなく写真やイラスト、グラフや表、レイアウトもさまざまです。
書いてある内容のどれをどう文字にするか、読みあげるか、選管の人と打ち合わせをします。
その後、点訳(点字に直す)、音訳(読みあげて録音する)の作業にかかります。
この作業には私は関わっていません。
点訳したもの、音訳したものを選管の人にチェックしてもらってOKが出てから印刷とダビングの作業です。
点訳したものを元に印刷する原版を作ります。この作業はブログのどこかに書いた気がします。
それから印刷なんですが、原版に点字用紙を挟んでローラーを通して点字を浮き出させる、一枚一枚印刷していくなかなか時間のかかる作業です。ちなみに点字プリンターは使ってはいけないことになってます。
点字プリンターでは誤作動が起きる危険性があるので。
音訳はその点、早いです。マスターCDから空のCDのディスクにダビングするのはあっという間ですから。
今回はカセットも一応作ったのでちょっとだけ時間がかかりました。
音訳はオーテピアでやってくれますが、CDRやカセットを用意するのは私です。運ぶのも。
なので、どうやっても、活字のものより1、2日遅れてしまいます。
候補者が少ないと早いけど、多い時はもっとかかってしまいます。
出来上がった公報を郵送する必要があります。封筒、宛名シール、・・・。
次に大変なのが、各投票所に置く投票に必要な候補者名簿、候補者カードがあります。
期日前投票があるので、できるだけ早く投票所に届けたいので、立候補が確実な候補者の分は作っておきますが、締め切り間際に立候補する人がいるので、これもまた順番がわかるまで印刷できないものがあります。
こんな感じで、極端な話、秒を争う仕事です。徹夜で作業することもあります。
これまでで一番厄介だったのが市議会議員の選挙でした。
立候補者が数十人、選挙期間は短くて、とても候補者の公約を載せる時間がありませんでした。
候補者カードを作り、候補者の一覧表を作るのが精一杯でした。
規模の小さな選挙はそれなりの期間も短いので、忙しさは変わりません。
数が少ないので1日で終わる時もありました。
今回の総選挙は小選挙区、比例代表、国民審査があったのでそれぞれ作るものが違い、小選挙区の方は1区、2区と分かれていたのでそれぞれの市町村がどちらの区なのかも間違えないようにチェックするのが大変でした。神経を使いすぎました。
投票所の数が1000近くあって、どんな小さな村にも町にも一揃い用意しなければなりません。
有権者がどの期日前投票所に行くかは分からないので、該当者がいなくても用意しておきます。
こんな具合で全部納品した時は精も根も尽き果てた感じでした。
ベッドから起き上がれなくなって、2、3日ゴロゴロしてました。
いや、1週間くらいかな?
対面朗読のボランティアにも行けなくなって、辞めることにしました。
なかなか気力が戻らず、ブログも長いこと休んでしまっていました。
もう年も年なので国政選挙の手伝いはできそうもないですね。
やりたくないです。
こんな感じでした。o(TヘT)o
ときどきマッチーさんから聞いていたけど
これだけの作業を指すのだとは知りませんでした。
というか、全然想像できてなかった。恥ずかしいです。
でも今回の記事を読んだら
「これは身体壊して当然…」と思いました。
(マッチーさんは責任感強い人だと思うから余計に)
書いて下さって本当にありがとう。
読めて私はとても勉強になりました。
「ボランティアは私は出来ない」と言いながら
それやこれや13年も色々続けてこられたんですもん
これから先は、どうぞゆっくりして
御身お大切になさって下さい。
ぶっきらぼうになっちゃって、ごめんなさい。