人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

古老の遊び

2020年10月20日 | 徒然
 元早大総長の西原氏(92歳)が「どう国を守るかで軍備を進めたら、逆に敵を作る」。
 だから「如何に、他国を攻めない国を増やすか、を考えるべき」と、古老の人脈を通じた不戦活動を東アジアから始めた。

 古老達は長い活動の中でそれぞれが世界規模の豊かな人脈を持つ。
 それを通じて先ずは東アジアで、「もう戦争はしない」と、2022年2月22日の22時22分22秒に宣言しようと呼びかけているのだ。

 時間はずれても宣言に合意することが先ずは大事という、遊び心のある優しくもシンプルな試みだ。

 明治座のプロが書いた本『芝居噺』の中に、「大道具や小道具で大事なのは<遊び>の部分だ」とある。
 スピーディーな転換が命の舞台では、大道具や小道具の隙間・空間をキッチリ埋めると、布が絡んだり手が入りづらくて転換時の事故に繋がったり、
隙間から影を見て「今だ!」を計る事が出来ず、仕掛けのタイミングがずれたりと、不具合ばかりが増えるからだ。

 舞台にも人生にも<遊び>は必要だ。

 人間は有限で脆弱な生物である。
 その大前提を忘れ、生産性などで人の価値を量ってはならない。
 数値としての<生産性>ではなく、隙間のように人を支えている遊びの部分にこそ、<個性>として愛される豊かさがある。

 女川原発2号機の再稼働に知事が同意した。
 どんな密約(蜜約だろう)がされたのか知らないが、是非を問う県民投票を否決した県議会も同意の方向だ。

 2011年の東北大震災直前に定期検査で止まったまま、運転開始から25年が過ぎている。
 40年超えの原発に比べれば、信頼度が高い原発と感じるかも知れないが、とんでもない。
 他の原発同様、稼働前から表には出ないトラブルが頻発し、配管減肉により穴が空く危険な事態を二度も起こし、管理体制の甘さを露呈してきた原発だ。

 机上の数字に乗って傲慢になってはならない。

 生産性で人間の価値が計れないように、原発も年数や基準数値などで安全性は計れない。
 どんなに現場が必死になろうと、巨大なプラントを人間が検査し管理していることを忘れてはならないのだ。

 欲と楽(らく)に流れる「人間」という魔物が、安全神話に乗っかって、隣町の40年超え原発をも動かそうしている。
 その美浜3号機は運転開始から今年で44年、2004年には5人もの死亡事故を起こしている。
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