読書

　あまり読書はしてこなかった。走ったり跳んだりで青春時代は過ぎ、
その間、パールバックの『大地』を中学校の昼休みに一年もかけて
ようやく読み終えた記憶がある程度。『アンネの日記』に心動かされ、
自分も架空の人物に向けて日記を書いたりした事もあったが、若い
頃は特に、読書量が少ない方だったと思う。

　それが帰省してから突然本を読む機会が増えた。朗読などの講師を
するようになったからだ。家にはいつも資料本が山積み状態。生活が
かかると現金なもので、何とか読むもんである。

　今は、来年の生徒さん達の朗読発表会用の時代小説や講演用の
近松関連資料などを読んでいる。大好きな分野なので私的には速読
している方かも知れない。何事も好きこそものの上手なれ、である。

　基本的にじっくり坐って読むのは苦手だが、同じ坐るのでも電車の
中では何時間でも結構本を読む。だから旅行鞄はいつも余分な本で
重くなる。景色も観たいが面白い本には勝てない。

　読書の秋というが、私の場合年がら年中読書に追われる。資料本を
読んで構成台本をまとめたり、ライヴメニューをストックしたり・・・。

　今や本は、際限ない出逢いの宝箱になっている。

　　　　
信濃大町をお散歩中のアイちゃん（猫だよ～ん） 　 晴れの日の信州は絶景である