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感染者数の急激な増加を受け、一都三県を対象として、2月7日までの約1ヶ月間の予定で2度目の発出が2021年1月7日に決定されました。
患者数の急増に伴い、各地の医療機関では「コロナ病床」や「集中治療室」の不足が顕在化し、「医療崩壊」という言葉をニュース等で目にすることで、「もしものことが起こったら、十分な医療を受けることができるのかしら…」と不安に思う妊婦さんは多いと思います。
新型コロナウイルスに関わらず、いろいろと不安に感じることが多いわけですから、同年代の非妊娠者と比べて、精神的に影響をうけやすい状況にあります。
さらに医療機関で
・里帰り出産の禁止
・家族立会の分娩の制限
・出産後の面会制限
などが実施されたり、
無事に出産を迎えても、母親教室や産後女性を対象とした交流会・イベントが軒並み中止になる状況では、孤立と精神的疲労が強まり、産後うつに繋がる恐れもあります。
そうならないために、みんなで支え合う必要があります
妊婦さん自身も、対策を講じなければなりません。
その際のポイントをいくつか紹介します。
(1)信頼できる人との「関わり」の機会と時間を持つ
これまでの研究でも、「周囲の人との関わりが減る・少ない」ことが精神面に負の影響を与えることが示されています。
これは普段の状況でも、引っ越して周囲に知り合いがいない、核家族でワンオペ、などの場合には同様のリスクとなりますが、緊急事態宣言下ではより一層の注意が必要となります。
意識的に、同居家族内でのコミュニケーションをとり、ストレス要因をなくすことを意識して過ごしていただくことは大切です。離れて暮らす家族や友人との電話や動画通話も良いかもしれませんね。
ただし、人によって、そして環境によって「ストレスが増す」ことの要因は様々ですので、それぞれの妊婦さんに合わせた工夫が必要だと言えるでしょう。
(2)妊婦健診はなるべく通常通りのスケジュールで受診する
現段階では、「感染を恐れて妊婦健診を控える」ことはメリットよりもデメリットの方が上回るだろうと考えられています。
緊急事態宣言下でも医療機関の定期受診を妨げることはありませんので、おかかりの医療機関の方針・指示をしっかりと守って妊婦健診を継続していただきたいと思います。
それが、お腹の赤ちゃんの状態を確認でき、安心にも繋がるでしょう。
(3)セルフケアを試してみる
米国の産婦人科学会では、パンデミック下で不安やうつ症状を感じる女性に向けてのアドバイスをウェブサイト上に掲載しています。
例えば以下のような工夫を取り入れてみると良いかもしれません。
・適度な身体活動(軽い運動やストレッチなど)をする
・特に不安を感じる場合は、毎日の呼吸に意識を向けてみる(4秒間息を吸って7秒間キープし、8秒間息を吐き、これを3回繰り返す)
(4)専門家にオンラインでの相談をする
特に、不安が強くて泣いてしまう、動悸が止まらない、絶望感が消えない、何にも興味関心がわかない、などの場合にはぜひ早めに専門窓口への相談をしていただきたいと思います。
これは米国の産婦人科学会でも推奨されており、早めに相談をすることが解決につながる可能性を高めてくれます。
「
産婦人科オンライン」というオンライン相談サービス(遠隔健康医療相談)にも、多くの妊産婦さんから精神的不調の相談が寄せられています。