植物によるがん治療のお手伝い 聡哲鍼灸院日記

植物で心身を癒す施術の日々。そこから感じたこと、学んだことなど。。。

インディアンの生き方

2005年04月09日 23時26分16秒 | 地球環境、自然保護、エコロジー、ロハス
 『インディアンという生き方』(リチャード・アードス著、仙波喜代子訳、グリーンアロー出版社)
 『虹の戦士』翻案北山耕平、太田出版
 以上2点読了。

 日本列島では縄文時代に人々がインディアン的な暮らし、地球の守護者的な暮らしをしていたことに気付く。縄文時代は巨木の森に覆われ、広大な面積がブナ・チシマザサ林相だったことだろう。

 ブナは縄文人を育んでいた木の一つだと再認識する。ネイティブ・アメリカンにとってのピンニョン・ツリーだったのだ。私が最も好きな木がブナなのもそこから来ているかもしれない。

 私は自然保護協会の自然観察指導員としてブナ林の観察会などに携わってきて、その延長で青森秋田県境の白神山地のブナ原生林の世界自然遺産登録の署名運動もしてきた。ブナ林を守る活動はインディアン的な暮らしを守ることの象徴だったと今思い直している。

 思えば「虹の戦士」という本のタイトルも、20年ほど前に関わったグリーンピースという環境団体の持つ虹の戦士号と同じではないか。あとがきに「グリーンピースは鳥が落ち、鹿が倒れ、海が黒く染まる時、人々を連帯させ、母なる地球を救うために登場するという北米インディアンの神話に登場する虹の戦士たちの末裔として誕生した」と書かれている。そうだったのか、という思いだ。

 すべての根っこは繋がっていた。自然保護運動、環境保全活動から離れていたように思えてやはり私の行動規範の根底には、この現代社会のやり直し、浄化を行うということが流れている。

 今は個人の経済活動が優先される価値基準のため、全体の被害が深刻になるまで規制されない。しかしそれでは立ち行かなくなる。インディアンの行動規範に「この行為は私の7代先の子孫に悪影響を与えるだろうか」と考えることがあるという。

 それを考えれば東京のヒートアイランド現象を食い止めるにはこれ以上ベイエリアに海風をさえぎる高層ビルを建設することを中止するとか、今ある道路のアスファルトを歩道部分はすべてはがして土を露出させて雨水の循環を活発にさせるとか、デメリットももちろんあるだろうがより重要なことが何かを理解して、もっと大局にたって物事を考えてゆけるようになるだろう。

 インディアンの生き方から学ぶものは本当にたくさん、山のようにある。私達は彼らから学ばなければいけない。その智慧にすがって生きていくしかない時代がやってくるのだから。
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