さる11月23日、墓所のある東京練馬の法融寺で、会津八一を偲ぶ会が四年ぶりに行われた。八一が他界した翌年、つまり、昭和32年から行われていた法要が、幾たびかの変遷を経て、発展的に現在の「會津八一を偲ぶ会」になった。
かつては門弟が集まって先師を偲ぶ法要だったのだろうが、今では、誰もが参加できるミニ学会のようなイベントとなっている。
ご住職の読経、焼香の後、次の研究発表があった。鈴木勉『会津八一門下生と早大書道会』松山薫『横山有策と会津八一』植竹雄太『会津八一と堀辰雄ー死者からのまなざし』中根広秋『喜多上氏の追悼文集』佐藤宗達『拓本の話』いずれも、歌、書、東洋美術、英文学と幅広く活躍した八一の多面的な魅力に切り込んだもので聞き応えがあった。また複製の八一の色紙や風呂敷などの記念品の抽選会もあり、大いに盛り上がった。参加者は40名弱。