鉄肝(tekkan)

お酒はよく噛んで呑みましょう

ohana.no.wa (オハナノワ) 香るうちわ

2010-06-13 22:22:22 | あーだこーだ
詩歌形式を使い風刺や皮肉を歌った落首で有名な物に、
家康に過ぎたるものが二つあり 唐の頭と本多平八」ってのがあります。

まだまだ涼しい頃に以前記事にさせて頂いた藤枝市の手拭い専門店のohana.no.wa(オハナノワ)さん
御邪魔した時、今後入荷する商品を見せて頂きました。
その中にとても気になる団扇がありました、扇いでみると懐かしい人の笑顔を思い出したのです。

夏には母の実家へ遊びに行くのが慣例となっておりました。
母の兄、伯父の奥さんである叔母は、色が真っ白な美しい人で、風呂上りにベビーパウダーを
はたいてくれ、糊の利いた浴衣を私に着せてくれました。
二歳年上の従姉妹と並んで縁側に座り、よく冷えたスイカにかぶりつくのが毎年楽しみで、
庭を向いて座る私達の背後から叔母は団扇で優しく風を送ってくれました、その風はさやかで、
とても良い香りがしたのです。

短命だった叔母がこの世を去ってから30年が経ていて、日頃は思い出す事も少なく
思い出したとしてもおぼろなのですが、団扇を試させて頂いた時に、とてもはっきりと
叔母の笑顔が蘇って来ました。

暫くしてからohana.no.waさんのブログで入荷を知り、急いで頂きに伺いました。
製作は三重県四日市の稲藤(イナトウ)さんです、伝統工芸品の日永うちわの地紙部分を、
ohana.no.waさんオリジナル手拭い(豆絞り)にしてあます。
  

1本の竹を60本前後に細かく割き、それを交互に袋状に編んである丸柄の要にある「香り玉」に
付属のアロマオイルを極少量染み込ませれば、扇ぐたびにほのかに香る団扇になるのです。
 

手拭いと団扇の和のコラボ、とても素敵ですよ♪
懐かしく切ない笑顔を思い出させてくれる、タイムマシーンのような団扇は、私にとって
暑気を払うだけの道具ではないのですヽ(´ー`)ノ


鉄肝に過ぎたるものが二つあり 綺麗な記憶と香りの団扇」なんてねヾ(´ー`)ノ゛