時間なんてもんは、よそ見してたりすると、あっ!ていう間に過ぎてしまいます、
でも早く過ぎて欲しい時にかぎって、秒針はちっとも進んではくれない厄介なもんですね。
預かり保護犬ちかを御返ししてから丁度1ヶ月となりました。
万が一の避難場所としての我が家のリビングですが、ちかが居た時のままにしてあります、
本人だけが居ない空の状態ですが、1ヶ月前はちかの面影が鮮明で空の状態が辛く感じていました、
最近は主役不在の状態にも馴れてきました。
歴代の預かり犬が愛用してくれた犬柄フリースを洗濯したのは、ちかを御返した後、最初の晴天日でした。
みんな気持ち良さそうに寝てくれて、送り出した後に洗うのが寂しく感じる作業でした。
そのフリースに今は…。
この白いホワホワについて御話ししたいと思います、文字が多目の興味の無い方にとっては、
退屈な記事であります、最初にお詫び申し上げておきます。
我が家で預かった子、実は御近所の皆さんに、とても可愛がって頂いていました。
いはるは御隠居さんが差し入れて下さるボーロが大好きでした。
グレースの砂利を踏む練習では、塀の向こうから驚かせたりプレッシャーにならないよう、静かな声援を
送って下さった奥様方の、応援の御蔭か目覚ましい進歩をしていました。
みんなのブラッシングが7時前でしたのでお散歩の方や、通学の小学生と、多くの皆さんに声を掛けて頂き
可愛がって頂いていたのです。
その子は、ちかを預かって間もなく我が家の前をおじいちゃんと仲良く散歩で通り、ちかが居る事に
気付いてくれました。
今までの散歩ルートが工事で通れなくなり、仕方なく変えたルートが我が家の前だったのだそうです。
近所に住むAちゃん大きな目をした可愛い3歳の女の子です、共働きの御両親の忙しい朝の支度時間を
避けるように同居のおじいちゃんと散歩に出ていたのでした。
大人しいちかを、それは気に入ってくれて、大きな瞳の中にちかを映して沢山撫でて可愛がってくれました。
週に2~4日は、Aちゃんとちかの仲良しタイムは続きました。
ゴールデンウイークはお母さんの御実家に遊びに行く予定を、私にではなく、ちかに説明してくれていました、
Aちゃんがお母さんの御実家に出発した翌日に、ちかを御返しする事が決まり、御返しする日はAちゃんが帰宅した
2日後で、ちかが「さようなら」出来るか微妙な感じでした。
とても悩みました、日頃忙しい御両親と楽しく過ごしたGW、帰宅直後に仲良しワンコとの「さようなら」では…。
悩んだ挙句、ちかに会えないとしても、特に連絡せずにいることにしました、その代わり、ちかの写真を大きく
プリントした物を20数枚束ねてアルパムを作り、渡す用意をしていました。
その日は、ちかを御返しした日の翌々日だったか(はっきり覚えていません)何時ものように、
クリクリとした大きな目で、シャイな心から出した最大ボリュームの“蚊の鳴くような声”にて
「おはようございます、ちかちゃん起きてますか?」と、Aちゃんがやって来ました。
私の背後にちかの姿を探す様に、体全体を左右に振って見ています。
この時の為に、何度も何度も練習した「ちかが居ない理由」をAちゃんの前にしゃがみ、説明しました。
説明をする私の顔を見ていたAちゃんの表情がみるみる歪んでゆきます、
大きな目から溢れ出た大粒の涙が、足元にいくつもの水玉模様を作って行きます。
何度も練習したはずでした、大人としてちゃんと話せたはずでした、気が付いたら私の涙が一粒、
Aちゃんの水玉模様に仲間入りをしておりました。
私の作ったアルパムを大事そうに抱いて帰って行き、最後まで大きな声で泣く事無く、
しっかり私の目を見て話を聞いてくれました。
苦い日でした、Aちゃんや御両親、同居のおじいちゃんにも申し訳ない気持ちでいっぱいで、
お母さんのお里の御土産まで頂戴したってーのに、まともに説明出来たか自信もなく、
最後には一緒になって涙がポロリじゃ面目も何も…以来数日、陰々滅々とした気分で過ごしておりました。
そんなある日、帰宅いたしますと持ち手の付いた紙袋が机の上に置いてありまして、
お母さん代筆によるAちゃんの手紙が添えられていました。
内容を適度に要約いたしますと「子供扱いせずちゃんと話してくれてありがとうございます、
ちかちゃんに会えなくて何日も泣いてしまいましたが、今はおじさんの作ってくれた写真のちかちゃんと話をして
元気になっています、それにこの子が[元気じゃないと、ちかちゃんが心配するよ]って元気づけてくれました。
お母さんと話をしたら、時々会っていたAがこんなに悲しいのだから、毎日一緒にいた鉄肝家のひとたちは、
もっと悲しいよって言われました。
この子と相談したら「鉄肝家のひとたちを元気にして来るよ」って言うので、来ました」との事。
鉄肝家を元気にするために、
この子が来てくれました。
近所に住む優しい気持ちが、白いホワホワのヌイグルミに姿を変えて来てくれたんです。
手紙にはお母さんの言葉でも書いてありました、色々な事に感謝して頂き恐縮するばかり。
ぬいぐるみはAちゃんの特にお気に入りで、相談役のしっかりさんなのだそうで、
前世は御姫様だったとか。
そんなお気に入りの子を鉄肝家にと言い出した時には、家中驚き良く考える様、説得したらしい、
でもAちゃんの決意は固く「この子が行かないと鉄肝家は元気になれない、他の子では無理」って
逆に説得されたそうです。
当家に行くってなってからは、クリーニングを出来る限りやって下さったそうです、
そうしている内にAちゃんの気持ちが変わるのでは無いかとも思われていたそうで、
しかし、真っ白くなったこの子に「ピカピカだから恥ずかしくないね」って、
話掛けて当家まで連れて来てくれたそうです。
タグを見たら[栄商]って会社の製品、ヌイグルミには疎い私ですが知っていました。
深海生物のヌイグルミを企画・製作されるユニークなメーカーさんです、
この子も面白くて、[立ち][お座り]そして当家にいる[伏せ]と三種の形態があり、
他の[立ち][お座り]は分かりませんが[伏せ]は、頭と四肢には化繊らしい詰め物がしてありますが、
胴体部分はビーズのようで自由にポーズが変わり表情が出るようになっています。
日頃は私の枕元に居て貰い、朝だけ窓辺でAちゃんに元気でいるよって分かるようにしてあります、
先日、窓に向かって手を振るAちゃんを遠くからですが見る事がありました。
オッチャンが枕元にヌイグルミですから随分と気味の悪い話ですが、なんか嬉しくてアレなんですわ。
※トピックを書きつつ思ったのが、グレースが当家から巣立ったのが一年前の
2017/6/8で、ちかが2018//5/8、共に末広がり。好き日旅立ちだったんですね。
希望を胸にみんなで艱難辛苦を乗り越えよう。
でも早く過ぎて欲しい時にかぎって、秒針はちっとも進んではくれない厄介なもんですね。
預かり保護犬ちかを御返ししてから丁度1ヶ月となりました。
万が一の避難場所としての我が家のリビングですが、ちかが居た時のままにしてあります、
本人だけが居ない空の状態ですが、1ヶ月前はちかの面影が鮮明で空の状態が辛く感じていました、
最近は主役不在の状態にも馴れてきました。
歴代の預かり犬が愛用してくれた犬柄フリースを洗濯したのは、ちかを御返した後、最初の晴天日でした。
みんな気持ち良さそうに寝てくれて、送り出した後に洗うのが寂しく感じる作業でした。
そのフリースに今は…。
この白いホワホワについて御話ししたいと思います、文字が多目の興味の無い方にとっては、
退屈な記事であります、最初にお詫び申し上げておきます。
我が家で預かった子、実は御近所の皆さんに、とても可愛がって頂いていました。
いはるは御隠居さんが差し入れて下さるボーロが大好きでした。
グレースの砂利を踏む練習では、塀の向こうから驚かせたりプレッシャーにならないよう、静かな声援を
送って下さった奥様方の、応援の御蔭か目覚ましい進歩をしていました。
みんなのブラッシングが7時前でしたのでお散歩の方や、通学の小学生と、多くの皆さんに声を掛けて頂き
可愛がって頂いていたのです。
その子は、ちかを預かって間もなく我が家の前をおじいちゃんと仲良く散歩で通り、ちかが居る事に
気付いてくれました。
今までの散歩ルートが工事で通れなくなり、仕方なく変えたルートが我が家の前だったのだそうです。
近所に住むAちゃん大きな目をした可愛い3歳の女の子です、共働きの御両親の忙しい朝の支度時間を
避けるように同居のおじいちゃんと散歩に出ていたのでした。
大人しいちかを、それは気に入ってくれて、大きな瞳の中にちかを映して沢山撫でて可愛がってくれました。
週に2~4日は、Aちゃんとちかの仲良しタイムは続きました。
ゴールデンウイークはお母さんの御実家に遊びに行く予定を、私にではなく、ちかに説明してくれていました、
Aちゃんがお母さんの御実家に出発した翌日に、ちかを御返しする事が決まり、御返しする日はAちゃんが帰宅した
2日後で、ちかが「さようなら」出来るか微妙な感じでした。
とても悩みました、日頃忙しい御両親と楽しく過ごしたGW、帰宅直後に仲良しワンコとの「さようなら」では…。
悩んだ挙句、ちかに会えないとしても、特に連絡せずにいることにしました、その代わり、ちかの写真を大きく
プリントした物を20数枚束ねてアルパムを作り、渡す用意をしていました。
その日は、ちかを御返しした日の翌々日だったか(はっきり覚えていません)何時ものように、
クリクリとした大きな目で、シャイな心から出した最大ボリュームの“蚊の鳴くような声”にて
「おはようございます、ちかちゃん起きてますか?」と、Aちゃんがやって来ました。
私の背後にちかの姿を探す様に、体全体を左右に振って見ています。
この時の為に、何度も何度も練習した「ちかが居ない理由」をAちゃんの前にしゃがみ、説明しました。
説明をする私の顔を見ていたAちゃんの表情がみるみる歪んでゆきます、
大きな目から溢れ出た大粒の涙が、足元にいくつもの水玉模様を作って行きます。
何度も練習したはずでした、大人としてちゃんと話せたはずでした、気が付いたら私の涙が一粒、
Aちゃんの水玉模様に仲間入りをしておりました。
私の作ったアルパムを大事そうに抱いて帰って行き、最後まで大きな声で泣く事無く、
しっかり私の目を見て話を聞いてくれました。
苦い日でした、Aちゃんや御両親、同居のおじいちゃんにも申し訳ない気持ちでいっぱいで、
お母さんのお里の御土産まで頂戴したってーのに、まともに説明出来たか自信もなく、
最後には一緒になって涙がポロリじゃ面目も何も…以来数日、陰々滅々とした気分で過ごしておりました。
そんなある日、帰宅いたしますと持ち手の付いた紙袋が机の上に置いてありまして、
お母さん代筆によるAちゃんの手紙が添えられていました。
内容を適度に要約いたしますと「子供扱いせずちゃんと話してくれてありがとうございます、
ちかちゃんに会えなくて何日も泣いてしまいましたが、今はおじさんの作ってくれた写真のちかちゃんと話をして
元気になっています、それにこの子が[元気じゃないと、ちかちゃんが心配するよ]って元気づけてくれました。
お母さんと話をしたら、時々会っていたAがこんなに悲しいのだから、毎日一緒にいた鉄肝家のひとたちは、
もっと悲しいよって言われました。
この子と相談したら「鉄肝家のひとたちを元気にして来るよ」って言うので、来ました」との事。
鉄肝家を元気にするために、
この子が来てくれました。
近所に住む優しい気持ちが、白いホワホワのヌイグルミに姿を変えて来てくれたんです。
手紙にはお母さんの言葉でも書いてありました、色々な事に感謝して頂き恐縮するばかり。
ぬいぐるみはAちゃんの特にお気に入りで、相談役のしっかりさんなのだそうで、
前世は御姫様だったとか。
そんなお気に入りの子を鉄肝家にと言い出した時には、家中驚き良く考える様、説得したらしい、
でもAちゃんの決意は固く「この子が行かないと鉄肝家は元気になれない、他の子では無理」って
逆に説得されたそうです。
当家に行くってなってからは、クリーニングを出来る限りやって下さったそうです、
そうしている内にAちゃんの気持ちが変わるのでは無いかとも思われていたそうで、
しかし、真っ白くなったこの子に「ピカピカだから恥ずかしくないね」って、
話掛けて当家まで連れて来てくれたそうです。
タグを見たら[栄商]って会社の製品、ヌイグルミには疎い私ですが知っていました。
深海生物のヌイグルミを企画・製作されるユニークなメーカーさんです、
この子も面白くて、[立ち][お座り]そして当家にいる[伏せ]と三種の形態があり、
他の[立ち][お座り]は分かりませんが[伏せ]は、頭と四肢には化繊らしい詰め物がしてありますが、
胴体部分はビーズのようで自由にポーズが変わり表情が出るようになっています。
日頃は私の枕元に居て貰い、朝だけ窓辺でAちゃんに元気でいるよって分かるようにしてあります、
先日、窓に向かって手を振るAちゃんを遠くからですが見る事がありました。
オッチャンが枕元にヌイグルミですから随分と気味の悪い話ですが、なんか嬉しくてアレなんですわ。
※トピックを書きつつ思ったのが、グレースが当家から巣立ったのが一年前の
2017/6/8で、ちかが2018//5/8、共に末広がり。好き日旅立ちだったんですね。
希望を胸にみんなで艱難辛苦を乗り越えよう。
幼い頃に仲良しになった犬のことを思い出しました。
そうですか、洗濯しましたか・・・・。
5月のふれあい会には、ちかちゃんも元気に参加していました。
はい、一ヶ月経ってしまいました、居ないのが当たり前に
なってゆく“慣れ”が寂しいです。
犬は色々な出会いや再会を、連れて来てくれますね♪
恐らく犬が居なかったら町内に居る事は知っていてもAちゃんと
話をする事は絶対に無かったと思います。
そして優しい白いフワフワもやっては来なかったです。
御幼少の頃ですか?どんな出会いだったのでしょう、
優しいEママさんですから素敵なストーリーの思い出なのでありましょうね。
フリースはワンコたちの思い出を大切にしつつ、
秋頃になったら膝掛けとして(本来の使用用途ですが)
私が使おうと思っておりました、意外に早い出番と
なっております。
そうですか、元気に里親さん探し頑張っているんですね、
嬉しい便りを有難う御座います。
最初は いはるさん達の写真で頬が緩みましたが
次のモザイク写真で「?」でした
が 読んで「ああ」納得致しました
Aちゃんの様な人達が居るから素敵な出会いと
救いが生まれるのでしょうね
自分は一応大人だけど まだまだだなあと思いました
一寸 反省…
素敵な出来事を読ませて頂きました
有り難う御座いました
また来ます
S家のはるさん、やっぱ可愛いですよね、
鼻筋の形が良い子だなって改めて思いました、
縁側で顎を乗せてくつろいでくれた時の事を思い出し
目の中にジワッて何か溢れて来ました。
Aちゃん、三歳の女の子(弱々しく見える子)なのに、
すっかりその優しさに救って貰ってしまいました。
2016/2/1に当家に来てくれたはるさんが、
4/3にSさんに手を揚げて頂き、10日に譲渡が決定、
避妊手術(他)から迎えに行ったのが12日、22日には
当家を出発したものの、Sさんに無理をお願いして
一週間も御待ち頂くなど申し訳無いことをしてしまいました。
一番思い出すのは何か言いたげな琥珀の瞳、
当家の最初の預かり犬で、色々な事を私たちに
教えてくれた彼女も人を癒す力を持っている
素敵な子だと思っています。
ブランケットに白いワンコほんわかします。
私は理屈こね屋なんてすが、
こういった不意打ちに抗う術を持ちません、
一撃ノックダウンでKOです、
幸せな気持ちで倒れて行きます。
Aちゃんにワンコを何時かは返さなければと
思っています、その時は幸せな笑顔で
「ありがとう」って言えるよう、
今度は完璧に練習しなくては。