役者として

脳は覚えていた。だが、息が切れる。腰が痛い。膝が笑う。
今年で60才だもん、20代で演劇を始めた頃に比べれば肉体的には衰えているさ。
にも関わらず、次回公演「サダひとり。」では自分で主演（サダ）を決め、センターを取ることにした。

この20年くらいは台本書きや演出に専念していた。身体は鈍っている。頭だけはデッカチになった。少しくらいは頭を軽くしないとエライ人になってしまう。
熊本でエライ人になってどうする？・・・エライブンカ人から「あの人、バカね。」と言われるくらいが魅力ある演劇の人だと確信する。

今、役者としての身体作りに励んでいる。これしかない。
寝る前に腹筋を鍛える。足を上げて数字を書く。20まで書いたら腹の筋に痛みがあったが、50まで楽に書けるようになった。
身体は硬い。ここで頑張り過ぎると骨にヒビが入るのではないかと不安がある。特に関節の弱さは身に染みる。こころを和らげよう。温泉とマッサージが良い。

若い頃のように「異性にもてる役者」としての願望はなくなった。生きざまが舞台に反映できれば良いと思う。
「阿部定」の劇を通して「現在」を透かして見せることができるか。役者として挑戦する。

さて、次からの日記は登場人物と役者ご紹介のシリーズとします。
演出家としての目線ではなく、役者からの目線で！

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