ジェンダーとは?
ウィキペディアによりますと、多義的な概念であり性別に関する社会的規範と性差を指す。
性差とは、個人を性別カテゴリーによって分類し、統計的に集団として見た結果、集団間に認知された差異をいう。
ジェンダーの定義と用法は年代によって変化する。・・・・
何だか、難しくて頭が痛くなりそう~。
でも、物語は、全然難しくないです。夢のような世界が待っています。
夢のような世界は、深いです。
父乳の夢
笑顔と筋肉ロボット
キラキラPMS(または、波乗り太郎)
顔が財布
4編の短編集。
父乳が出たり、顔ひとつで買い物ができたり、部分的なロボットを装着して筋力握力をアップさせて家事を楽にこなせたりして、私たちは便利に便利になっていく。
どんなに便利になったとしても、人間なので身体的にも精神的にも波があって、感情にも左右されてしまいます。
なので、波乗り太郎のお話が沁みてきます。
「父乳の夢」では、赤ちゃんの薫ちゃんの父、哲夫さんが乳を出して与え育てていきますが、生活をうまくコントロールしていくのは母である今日子さん。
今日子さんの正しい判断が神さまのようです。
「笑顔と機械ロボット」では妻の紬さんがロボットの力を利用して過去の自分と決別し暮らしを楽しむことに向かって行きます。
その判断の正しさに神さまもびっくり!!なはず。
「キラキラPMS(または、波乗り太郎)」の夫の太郎さんと妻の床さん。太郎さんに対する床さんの言葉は神さまそのものです。
で、わずか6ページの「顔が財布」のお話に神はいるのか?と考えたら、ロボットが神さまかも?と思えてきて。
えええーーー!?
っと、びっくりなのでした。
科学技術の進歩って、そろそろ神の領域だなと思ったりしました。
昔から日本では子供は神さまからの授かりものというような考えがありますが、母乳だろうとミルクだろうと父乳が可能になったとしても、神さまからの授かりものという考えを忘れずにいたいな、と思います。
本文より
毎日毎日、悩んでいるから、親になっていく。
「役割分担は、もう時代に合わないんだろうね。必要とされていなくても、生きていかなくちゃいけないんだ。他の人でもできることを自分がやっていいんだね。たぶんさ、相手にできないことを自分がやるという仕事でしか自分の存在価値を確認できないと思い込んでいるから、『できない人』を捻出しようとしちゃうんじゃない?自分にしかできないことをやるんじゃないくて、相手にもできることを自分がやるんだね」
「あ、いやいやいや。理解っていらないんだよ。理解は捨てよう。ポーン」
世界にたったひとつしかない顔を見分けて「あなたこそが、どんなに世界を探しても二人目は見つからない、たったひとりの人です。この情報を操れる、ひとりだけの人間です」と、それだけを言ってくれるのだ。