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南信州で地域エネルギーに関わりながら思うこと

長野県の自然エネルギーは本気だ

2011-06-16 | いろいろ
松本市で「風土エネルギーフォーラム」が開催された。
環境エネルギー政策研究所の飯田さんの講演とパネルディスカッションがメイン。
ソーラーパネルだけで発電したバッテリーを電源にしたライブも含む。

主催は、地元の大手新聞社、信濃毎日新聞。
信毎では、自然エネルギーを「風土エネルギー」として独自に名づけ、特集しているという。
その延長として、地方新聞主催で脱原発のシンポジウムを開くという文化度の高さ。
阿部知事も最初から最後まで、5時間フル参加。

長野県は原発が元々ない。海がないから冷却水が取れないからだ。
原発マネーがメディアに入っていないからか、地元新聞も諸民感覚に近く、原発を批判している。
茨城県では全く逆で、茨城新聞の論説委員がコーディネーターで原子力の安全利用をPRするシンポジウムをやっていたくらいだ。孫さんの自然エネルギー協議会にも入っていない。

さて、飯田さんの話は「脱原発」全開。
経済的にも、安全性でも、地域主権でも、資源枯渇の問題でも、
原子力には全く合理性がない。
ヨーロッパではすでに結果は出た。自然エネルギーへの投資が激増し、世界レベルに成長したベンチャー企業がたくさんできている。日本ではゼロ。
それでも原発にしがみつく経団連系・旧体制の「バックミラーを見ながら運転する人びと」と、
自然エネルギーへの転換の「未来を見て行動する人」の、せめぎ合いが今起きている。
どちらに転ぶかは、国民次第だ。

菅首相、「固定価格買い取り制度」の法案、絶対通してください!
薬害エイズ訴訟を超える晴れ舞台ですよ。
そして、この法案に自分の地区の国会議員が賛成するのかどうか、きちんと見ておこう。意見も伝えよう。

長野県の阿部知事も素晴らしい。
「自然エネルギーは、ねっこは民主主義の問題でもある。県民のみなさんに参加してもらうように、フラットな組織で進めていきたい」と語っていた。
全然偉そうではなく、しきいを感じさせない。
未来を見ている人だ。

飯田市のおひさま進歩エネルギーもパネリストだったけれど、「地域でやります!」という力強い一言。

こんな信州・長野は、自然エネルギーの推進を地域から進めている先進地だと実感した。
この場所で自分も力をフルに発揮したい。

原発からの汚染はまだまだ続いているし、先が見えない。
それでも、311を機にクリーンなエネルギーに変えていこう。子供たちのために。

しかしそれはただ、エネルギー源をソーラーなどに代替する、ということにはとどまらない。
民主主義や地方分権、自然保護など社会の本質的な変化を伴うものだ。
それは、スローな生き方、環境との調和など、生きやすい社会を実現するものだ。