今回はこれまでに何度か話題にしてきた、示現流の絵を紹介します。
Vol.110-111でもご紹介したように、鹿児島から遠島罪で沖永良部にやってきた東郷実勝という人に、当家の平安統惟貞という御先祖様が流儀を指導してもらっていたようです。
その東郷実勝との交流を示す遺品の1つが、こちらの絵になります。

師匠である実勝と試合をしている様子ですね。勝ったか負けたかは不明。ポーズだけかもしれませんが。
額縁に入れて飾っている状態のままで撮影していますので、ちょっと反射などで見にくいですが、原本は巻紙に書かれています。
自宅で300年程の間、自然災害や戦火を経て保存ということですので、かなりの劣化がありますが、右手の緑色の服が当家の平安統惟貞で左の黒い服が東郷実勝です。
一番左に、日付とサインが書かれています。これも文字が劣化して見えにくいのですが、このように書かれています。

東郷藤十郎という名は、東郷実勝の通称です。
顔ははっきりとは分かりませんが、ご先祖様が描かれた貴重な絵です。しかもその筋では有名な方とのツーショット!
大変価値ある絵です。
ちなみに、この絵とほぼ同じ構図の絵が、鹿児島の島津家の尚古集成館にあります。あちらの絵はもちろん保存状態も良くて綺麗な絵です。対戦しているのは、別の方々のようですが、構図はほぼ同じです。
しかし、保存を何とかしなきゃレベルですね、、、
★2022.3.26 Vol.204にて、この絵の新しい情報を投稿しておりますので、ご確認下さい。