小説「珠」の英語版、最後の局面で行き詰っていたところへ、アメリカのエリートD氏現れる。「私に名誉と光栄ある翻訳をお任せください」と丁重に。氏は、プリンストン大学文学部でぼくの新潮新人賞受賞作「マンモスの牙」が読まれていることを告げてくれた人。早速フランスに連絡すると、歓喜の返事。ぼくの小さな机が、何か華やかな国際舞台に見えた一瞬だった。
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