7月にフランスのエクサンプロバンスに出品する絵と、小説「声」の後編の表紙絵、ペリスコープで世界中の人と対話しながら描いています。小説のテキストは、フランス語訳が出来てきて、追いまくられてます!創作の形態、距離感も、急速に変わっています!
【ネガティブな言葉】
あるSNSでアプローチしてきた人の記事を見て驚いた。自分の運命を呪い、夫を蔑み、会社を罵って職を転々とし、死にたいと叫び、絶えずイラつくと毎日、毎時、猛烈な不良言葉で書き続けている。
本当に破綻している人なのかと注意深く窺ってみると、日常では、結構電車の中で見掛ける少々表情の強張った三十過ぎくらいの、むしろ派手なタイプで、ちょっと棘のある事を言うと噛み付いてくるような、それでも割にいい暮らしに収まっているふうな人なのじゃないか、というのが透けて見えてくる。
極度の自己嫌悪、コンプレックス、裏返しの自己愛 、I can get no satisfaction!! と叫びたくなる欲求不満から来る憂愁に苛立つ自分の何もかもを受け入れられない、正視する(した)自信すらない「カッコイイはずだった」自己虚像のゆがんだ渦巻き・・・。
世にポジティブ思考を促す勧めが溢れている中で、これだけ時代に逆行している人も珍しい。ワルガキのような汚い単語の連打は、自分を貶め、自分を殴っているだけで、他人にはかすりもしない。
言葉が無意識を、そして運命を呼び覚ましそちらへ導くというのは、経験的に誤ってはいないと思う。この人が、遠からず人生の分厚い壁に激突するときの・・・。もう書くまい。
あるSNSでアプローチしてきた人の記事を見て驚いた。自分の運命を呪い、夫を蔑み、会社を罵って職を転々とし、死にたいと叫び、絶えずイラつくと毎日、毎時、猛烈な不良言葉で書き続けている。
本当に破綻している人なのかと注意深く窺ってみると、日常では、結構電車の中で見掛ける少々表情の強張った三十過ぎくらいの、むしろ派手なタイプで、ちょっと棘のある事を言うと噛み付いてくるような、それでも割にいい暮らしに収まっているふうな人なのじゃないか、というのが透けて見えてくる。
極度の自己嫌悪、コンプレックス、裏返しの自己愛 、I can get no satisfaction!! と叫びたくなる欲求不満から来る憂愁に苛立つ自分の何もかもを受け入れられない、正視する(した)自信すらない「カッコイイはずだった」自己虚像のゆがんだ渦巻き・・・。
世にポジティブ思考を促す勧めが溢れている中で、これだけ時代に逆行している人も珍しい。ワルガキのような汚い単語の連打は、自分を貶め、自分を殴っているだけで、他人にはかすりもしない。
言葉が無意識を、そして運命を呼び覚ましそちらへ導くというのは、経験的に誤ってはいないと思う。この人が、遠からず人生の分厚い壁に激突するときの・・・。もう書くまい。
「声」 小山右人(新潮新人賞 / Yujin Koyama)の小説
Amazon Kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B071CGPXMW
【読者の声】
声を失った青年とセラピストとの交流を軸に、神話世界までを辿り行く独特の物語。大変興味深く読ませて頂きました。
「声は一度発せられると、決して消えることはない」という一文に私は引きつけられました。それは、音楽や数学にも通じる思想であるからです。
素晴らしいメロディを聴いた時、心や感情が何処か遠くへ連れさられる心地を感じることがあります。その時意思はこの世界の理、物理ではない、言葉以前の世界と触れあっているのだと感じます。
世界と感覚で触れあうこと、それが音楽なのです。対して数学は世界の物理的解釈の最小言語であり、ここにメロディと数学の共通項があるのです。
ならば、我々の発する声も、音と言葉の混じり合う声もその要素を含んでいるのではないでしょうか?
言霊とはその謂いであり、声を発するということは世界と触れ合うための一つの手段なのではないでしょうか?
故に声なき場所に地獄は現れるのです。我々と世界の架け橋が、その自在性を喪う所を我々は地獄と呼ぶのです。そしてその地獄を越えた「声」の、なんと純粋で力強いことか。このような声が世界の真理へと近づくのだと思います。
以前島尾敏雄の「贋学生」を読みました。この小説は心理療法に沿って構成されており、一人の青年の淀む生の解消で物語は終わります。
小山さんの「声」は同じように心理療法を軸にしてはいるものの、その描き方は経験的であり、主人公の苦悩・困惑を読書が、追体験するように描かれていました。これは本当に患者と対した者でなければ描くことの出来ない作品だと感じました。常々、私は芸術とは体験、意思、感情、思想を共有する行為だと思っております。
「声」を通して医療に携わる小山さんの一面を垣間見ました。
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【読者の声】分かりやすい言葉で書かれていて、とても読みやすく、情感があり、読んでいてとても心地よかったです。
特に21幕の山のシーンが好きでした。自分が山にいて、澄んだ空気を吸っているような気分になりました。
登場人物たちも活き活きとしていて、小説を読んでいて楽しかったです。
とても面白い小説でした。
【声に魂が宿ることを直感した経験は、何度ありますか?】
「声」 小山右人(新潮新人賞 / Yujin Koyama)の小説
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声を発することへの恐怖に怯える男、聞こえてくる声に苦悩する男、その二人と向き合い続けるセラピスト、その三人を巡る物語。自らも医学博士である語り手は現実の中に現れる微細な変化を夢幻へ、あるいは強力な幻覚性を持つまぼろしへと見事なまでに導いて行く。うつし世と幻の世界を彷徨う文学の名手、小山右人。
彼は物語の中に詩情、叙情そしてユーモアを生み出す。
それは・・・日本文化の持つ不滅の美への耽溺である!
【Combien de fois as-tu expérimenté l'intuition que l'âme reste dans ta voix?】
“Voix” Yujin Koyama
Amazon.co.jp
Comme un funambule, délicatement, les sens en éveil, dans un effort intense, en osmose avec l'espace, Yujin Koyama nous offre avec cette dernière nouvelle, le parcours de libération d'un jeune homme qui perd la voix après avoir été éconduit par son premier amour.
Avec un regard insolite, il nous fait partager la bataille qui mène les hommes à trouver au plus profond d'eux-mêmes l'énergie pour tenir tête aux codes qui dirigent nos conduites, pour résister et se libérer des menaces, de l'autorité et de toute forme d'adversité.
La poésie et les principes spirituels qui fondent la culture japonaise inspirent cette nouvelle.
「声」 小山右人(新潮新人賞 / Yujin Koyama)の小説
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声を発することへの恐怖に怯える男、聞こえてくる声に苦悩する男、その二人と向き合い続けるセラピスト、その三人を巡る物語。自らも医学博士である語り手は現実の中に現れる微細な変化を夢幻へ、あるいは強力な幻覚性を持つまぼろしへと見事なまでに導いて行く。うつし世と幻の世界を彷徨う文学の名手、小山右人。
彼は物語の中に詩情、叙情そしてユーモアを生み出す。
それは・・・日本文化の持つ不滅の美への耽溺である!
【Combien de fois as-tu expérimenté l'intuition que l'âme reste dans ta voix?】
“Voix” Yujin Koyama
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Comme un funambule, délicatement, les sens en éveil, dans un effort intense, en osmose avec l'espace, Yujin Koyama nous offre avec cette dernière nouvelle, le parcours de libération d'un jeune homme qui perd la voix après avoir été éconduit par son premier amour.
Avec un regard insolite, il nous fait partager la bataille qui mène les hommes à trouver au plus profond d'eux-mêmes l'énergie pour tenir tête aux codes qui dirigent nos conduites, pour résister et se libérer des menaces, de l'autorité et de toute forme d'adversité.
La poésie et les principes spirituels qui fondent la culture japonaise inspirent cette nouvelle.
一度告白を拒まれただけで魂を表す声の本質を見抜き沈黙に閉ざした青年が他にいたか?
「声」 小山右人(新潮新人賞 / Yujin Koyama)の小説
Amazon Kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B071CGPXMW
【読者の声】
声を失った青年とセラピストとの交流を軸に、神話世界までを辿り行く独特の物語。大変興味深く読ませて頂きました。
「声は一度発せられると、決して消えることはない」という一文に私は引きつけられました。それは、音楽や数学にも通じる思想であるからです。
素晴らしいメロディを聴いた時、心や感情が何処か遠くへ連れさられる心地を感じることがあります。その時意思はこの世界の理、物理ではない、言葉以前の世界と触れあっているのだと感じます。
世界と感覚で触れあうこと、それが音楽なのです。対して数学は世界の物理的解釈の最小言語であり、ここにメロディと数学の共通項があるのです。
ならば、我々の発する声も、音と言葉の混じり合う声もその要素を含んでいるのではないでしょうか?
言霊とはその謂いであり、声を発するということは世界と触れ合うための一つの手段なのではないでしょうか?
故に声なき場所に地獄は現れるのです。我々と世界の架け橋が、その自在性を喪う所を我々は地獄と呼ぶのです。そしてその地獄を越えた「声」の、なんと純粋で力強いことか。このような声が世界の真理へと近づくのだと思います。
以前島尾敏雄の「贋学生」を読みました。この小説は心理療法に沿って構成されており、一人の青年の淀む生の解消で物語は終わります。
小山さんの「声」は同じように心理療法を軸にしてはいるものの、その描き方は経験的であり、主人公の苦悩・困惑を読書が、追体験するように描かれていました。これは本当に患者と対した者でなければ描くことの出来ない作品だと感じました。常々、私は芸術とは体験、意思、感情、思想を共有する行為だと思っております。
「声」を通して医療に携わる小山さんの一面を垣間見ました。
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【読者の声】分かりやすい言葉で書かれていて、とても読みやすく、情感があり、読んでいてとても心地よかったです。
特に21幕の山のシーンが好きでした。自分が山にいて、澄んだ空気を吸っているような気分になりました。
登場人物たちも活き活きとしていて、小説を読んでいて楽しかったです。
とても面白い小説でした。