ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

スパイ大作戦

2004年10月11日 | ゆきちゃんの日記
由紀子の学校では毎年11月に○○フェスタという
文化祭があります。 

高学年はクラスごとに合奏をします。 

今年の曲は「スパイ大作戦」です。 

由紀子は今年も鍵盤ハーモニカで
みんなと一緒に参加をするのですが、
いつの間にか練習が始まっていたことに私
は気がつきませんでした。 

いや、たしか数週間前に
楽譜を見せていただいたような気がするのですが、
今年は小体会(小学生体育大会?)の練習が毎日あっているので、
そちらに気をとられてしまっていたのです。   

金曜日にそのことに気がついて、
慌てて音楽の先生に由紀子の様子を聞いて見たら・・・

なんと!全く弾くことができず、
練習にも参加しようとしないというではありませんか・・・
∑( ̄[] ̄;)おお~っ!! 

音楽の先生も何とか由紀子の気持ちを向かせようと
がんばって下さっていたようですが、
なかなかうまくいかないということでした。 
 

さっそく先生に全体の演奏のテープを作っていただいて
家でも練習をさせることにしました。 

そして、昨日から暇があればテープを流し、
私はひたすらキーボードで由紀子のパートを弾き続けています。 

なのに・・・昨日は全くの無視でした。
(" ̄д ̄)ムシ 

本当はすごく気になっているくせに、
何かにこだわってわざと無視をしているようです。

その証拠に「やめて!」とは絶対に言わないのです。 
 

でも、今日ついに我慢できなくなった由紀子が
私ににじり寄ってきて
「ゆきちゃんが弾くの!」といいました。
\(@^0^@)/やったぁ♪ 
 

それから大特訓です。 

まずは私が由紀子の手を持って、
一つ一つの音符を確認させて音楽に合わせて動かしていきます。 

いつもなら途中で飽きてしまうのに、
今日はとても積極的でした。 

一人で弾けるようになっても、
一音でも間違えると
「もう一回」と言って
テープを巻き戻させて最初から弾きなおします。 

一本指のピアニストは努力の人です。(笑)

 
そして一時間後、
ついに前奏の部分をマスターすることができました。 
 

その練習の途中で思ったのですが、
由紀子はこの数週間、
鍵盤ハーモニカが弾けないことに
とても淋しい思いをしていたのではないでしょうか?! 

唯一お友達と同じようにできることは
この鍵盤ハーモニカだけでしたから・・・。 

だから、自分にも弾けると確信したときに
あんなに一生懸命練習をしたのだと思います。 

可哀相なことをしてしまいました。

もっとはやくそのことに気がついてやるべきでした。 
 

明日はさっそく音楽があります。 

由紀子はまた笑顔で授業に参加することができるでしょうか?


 
コメント
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