真の動物福祉牧場を目指して

「水の未来」と「持続可能な農業」③

 曾てメソポタミアや黄河文明は灌漑農業によって栄えましたが、塩害によって作物が育たなくなり滅びました。
 これは今世界中の灌漑農業地域でも起きており、「持続可能な農業」を脅かす最も大きなファクターになっています。

 この塩害が最先端の微生物技術(EM)によって克服可能なコトは、以前に「塩害は克服できる!」の回で詳しくフィギア(図)を使って解説し、政府プロジェクトによって農民にEM活性液が無料配布されているコトも紹介しました。
 今回も同じ研究機関(エジプト)の論文を載せますが、こちらは前の論文に付け足す形で、EM栽培により光合成率が向上し、ファイトケミカルも多く作られるコトで、塩害に負けない逞しい作物に育つと報告しています。

Effective microorganisms: An innovative tool for inducing common bean (Phaseolus vulgaris L.) salt-tolerance by regulating photosynthetic rate and endogenous phytohormones production

Effective microorganisms (EM) is a microbial inoculant containing many species of microorganisms’ e.g. photosynthetic bacteria, lactic acid bacteria, …

 
 これを踏まえた上で、今回は早々に物語に入り、モンゴル草原に居るパール-ソルジェニーツィンに乾燥地帯での「持続可能な農業」を実践して貰います。 

 その技術や資金面での援助は台湾「光復党」の働きかけで成され、このプロジェクトの責任者としてラクシュミーことユーミン-ロックン(原住民名)も現地に向かいます。

 ユーミンはパールのブログの大ファンで、ビリオネアのユーミンが「女子革命突撃隊」に参加してからはパールも彼女の特出したブログをフォローしていたので、二人は直ぐに意気投合します。
 
 そうしてプロジェクトは円滑にスタートし、曾て漢民族が成し得なかった広大なモンゴル草原の農地化が図られます。
 このプロジェクトが曾て失敗した理由は「塩害」を発生させてしまったからで、大量の水で灌漑すると蒸発と共に地中の塩が浮き出てしまいます。
 そうして耕作不可となった農地も、点滴灌漑とEM技術を合わせれば復活させるコトが出来ます。

 その具体的な方策としては、貧しいモンゴルでも普及させられるように、なるべくコストを掛けない方法を取ります。
 ドリップ-イリゲーション(点滴灌漑)と言えはハウス栽培のIT管理なんかが日本では注目されますが、それではモンゴルの深刻な失業者問題を解決できません。

 現在でも首都ウランバートルの周りには、遊牧民を辞めた人達のゲルが集落を作っており、彼等は仕事にあぶれて昼間から酔っぱらい、街には物乞いの子供が溢れています。
 そうした人達に仕事を与えて、ウイグル人とロシア人の亡命者達にも生活の糧を与える為に、プロジェクトではローテクで人手を多く要するに様に図られます。

 まず、ゴムチューブは自転車の廃棄チューブを用い、これは世界中で溢れているのでタダで人々に提供出来ます。
 水は都市排水を微生物技術(EM)で浄化したモノを用い、これには下水も含まれているのでEMはかなり活性化し、洗剤などの化学物質も有効微生物群がちゃんと分解してくれます。

 この台湾発のプロジェクトには反中の姿勢を取るモンゴル政府も大いに協力し、ウランバートルの周りには見事な畑作地帯が広がって、モンゴル人の栄養レベルを大いに改善します。

 この大成功は都市排水の汚染で悩んでいたインドにも瞬く間に伝わり、自転車廃チューブは輸出したいほどあるので、インドでも失業者問題はチューブ管理によって解決が図られます。
 

 
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