真の動物福祉牧場を目指して

地球環境革命 (2)

 今回は技術面から「地球環境革命」に迫ってみます。
 
 一般的に、「環境浄化」と言って思いつくのはまず下水の浄化でしょう。
 一昔前の中国の川はヒドイ「死の川」でしたが、最近は国策的にEM活用を広めて川に生態系が甦って来ています。

 微生物による下水の浄化は「バイオレメディエーション」という研究分野に成っていますが、そこで使われる微生物資材ではEMがダントツ世界一の実績とシェア(経済性)を有します。

 この「下水リサイクル」で1番ハードルが高いとされるのは人糞の肥料化で、これを達成しなければ「ユニバーサル-ビレッジ」には成れません。
 
 人類は鳥の糞の化石(リン鉱石)を今世紀中には使い果たしてしまいそうで、その時にはあらゆる動物の糞をリサイクルしなければ人口を養えなくなります。
 なので「下肥リサイクル」は人類の未来を左右する重要な技術と言え、「Sunの物語」でもこれをフィーチャーします。

 次に、下肥を使った有機農法において、EM農法が他よりも優れている理由を述べた回を載せます。
 ここでは、土壌微生物の多様性と有効性を高めるコトが病害を防ぐカギで、その作用機序としてこれまで挙げて来た「悪玉菌が飼い慣らされて日和見菌になる」とは別の理由を挙げています。

 それは土壌中に微生物由来のDNAと細胞壁が増えるコトで、それらが分解されて作物と人間に有効な栄養素(LPS)に成るという要因です。
 この免疫ビタミンとも呼ばれる栄養素は漢方薬や発酵食品に多く、EM栽培の作物はそれらと同等の値を持つとしています。

 最後に、私が仕事としているハズバンダリー(畜産)に於けるEM活用の研究報告集を載せます。
 ここでは主に家畜への健康増進作用が調べられており、それは近年理解が大幅に進んで来た免疫系を通して、その有効性が示されています。

 しかしより重要と思われるのは、家畜の糞にどれだけ有効菌が含まれているかで、この初歩的な研究は40年前にテルヒガ教授が行っています。
 この研究は既にフィールド(現場)への応用研究も積み重ねられており、糞が臭わず、そのまま畑に入れても害が出ないコトまで証明されています。

 その際に、糞を土壌に鋤き込むのではなく、マルチ(雑草除け)代わりに表土に敷く方法が推奨されています。
 その上から光合成細菌を活性化したカルチャー(培養液)を薄めて潅水すれば、不耕起栽培で畑はどんどん良く成って行きます。

 秀祥(しゅうしゃん)がナヴァホの地で普及するのはこの農法で、初心者でも最高の作物を育てられる様になります。
 ジャンクフードの食糧支援(フードスタンプ)に依存していたネイティブ-コミュニティーは自給自足できる様になり、健康と尊厳を取り戻して行きます。
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