雲上楼閣 砂造宮殿

気ままに自分勝手なブログ。徒然に書いたり、暇潰してみたり、創作してみたり・・・

暇潰し090823_4

2011-01-21 21:24:12 | 夏空(完)
(暑いし、疲れた…)
アヤはワクワクと子どもの眼をした哲の横顔を見ながらそう思っていた。

今年の夏は記録的猛暑だという。それでも、等身大ガンダム見たさに、数え切れない人々が並んでいる。
「アヤ、楽しみだね!」
ガンダムに目を奪われる哲は、アヤがさっきから無言なことに気付かない。

太陽はジリジリとアヤの肌を焼く。
アヤはゴソゴソとバックから携帯電話を取り出すと、友達にメールを送った。
そのタイトルは『ヒマだよ~(泣)』だった。

「ねぇ、アヤ?」

「…なぁに?」

メールに気を取られていたアヤは反応が遅れた。
「ううん…」
だから、哲がメールに夢中なアヤを見ていた事にも気付かなかった。

暇潰し090823_3

2011-01-21 20:47:08 | 夏空(完)
ガンダムの背中からの記念写真をカメラに収めて、埃の砂利道を二人は歩き出した。
「ほら、早く早く」
哲は手招きしてアヤを呼んだ。
好きなもの相手だと、まるで子どものような哲。
可愛い、なんて見てたはずが、今では頼りなく見える。
なんで、気付いてくれないんだろう。
アヤはついに、その言葉を口にする事は一度も無かった。
会場は人で混雑していた。
子供から大人まで、カップルに家族連れ、友人同士。
男女問わず、実物大ガンダムを下から眺める列に並んでいた。
他にも模擬店や便乗出店で賑わい、まるでお祭りだった。
「アヤ、間近で見るとすごいな!!」
哲は興奮している。目をキラキラさせて、ガンダムに見とれている。
「哲、本当にガンダムが好きだね」
アヤは呆れながらそうつぶやいた。
「あぁ!ガンダムは俺にとって理想だから」
アヤには何が理想なのか分からなかった。また、最早、分かろうとは思わなかった。
「アヤ、並ぼう」
哲に手招きされて、アヤは重い足をノロノロと動かした。
ガンダムを直に見上げる列は長い。蛇のように曲がり、この炎天下にも関わらず、我先にと人びとの間隔は狭かった。
太陽の光を跳ね返す巨大なガンダムは何も映さぬ目で群衆を眺めている。

ひさびさ更新

2011-01-21 20:39:07 | Weblog
2011年、初です。

忙しいのを理由に離れてましたが、創作分野で書きたいものが出来て来たので、復活します。


ま、基がいい加減なので、いつまで続くか分かりませんが(-_-;)


ま、しばしお付き合いいただければと思いますm(__)m