マグナス・マクシマス、なんでもはかります
文 キャスリーン・T・ペリー
絵 S.D.シンドラー
訳 福本友美子
光村教育図書
小学校中~高学年向け(11分)
韻を踏んだタイトル そして 表紙の絵
しかも S.D.シンドラー
なんなとく コメディーを想像して 手に取ったが・・・
「マグナス・マクシマスにはからせれば、まちがいない!」
はかることが大好きなおじさんで
はかること以外 見向きもしない
事件が起こっても オタクの道 まっしぐら
おかげで 英雄になったりもする
はかる道具の 多彩さ
理科オタクの子どもがいれば 喜びそう
「これ何?」って 聞かれたら ちょっとやばいけど
「調べてみようね」ってごまかそう
さて マグナス・マクシマス
ある日 めがねが壊れてしまい はかることができなくなる
めがね1つで 世界が変わる
よく見えると 見えなくて
見えないと よく見えるものがある
見えないことによって 初めて
マグナス・マクシマスが 触れたり 感じたりしたもの
人と触れ合うことの暖かさ
自然の豊かさ 美しさ
貴重な 大切な ゆったりと流れる時間
確かに大切にしなくては と自分自身に思う
めがねをはずす時間をつくること
読み聞かせとしては 展開に達するまでが長いので
子ども達が 途中で飽きてしまうかもしれない
疲れた大人にこそ読んでもらいたい そんな絵本
ちなみに
マグナス・・・マグヌス効果
回転する物体に回転軸に垂直な方向に流れがあたるとき、
両者に対して垂直な方向に力が働く現象
マクシマス・・・マクシムス(偉大な)
という意味のようです