若いころは
自分のことだけ考えてればよかった
時間も
仕事を含めて自分だけのために使えた
でも
ここ数年は
親の介護のこととか
わんこのお世話のこととか
自分以外のことや
うれしくないけどやらなくちゃならないこととか
増えてきて
だんだん
自分のことができなくなった気がして
息苦しかった
自分の人生は
これからどうなっていくのかと思うと
何も始まってないうちから
気が滅入った
それで
少しゆっくり過ごして
自分はこれからどうしたいか考えた
以前は
時間ができたら自分のことたくさんして
買いたいものたくさん買って
自分を満たすだろうと思ってた
でも実際は・・・
周りを見渡してみると
荷物が多い
これ以上買っても
置く場所もないし
第一使うかどうかも分からない
すでに
着たことない服
使ったことないものが
いっぱい
何か新しいことしようとしても
これっていうものも思いつかない
もういちど私を始めるために必要だったのは
物を減らすこと
忙しく暮らしてる間に
いつかきっと、と思ってため込んだものや想いが
私を圧迫してた
日々の生活の中で
いらないものを捨てるのは
すごく自然にできた
まだ道半ばだけど
家の中はずいぶんすっきりした
それで
心地よい空間ができた
心の整頓は
思ったより難しい
長い時間をかけてつかんだ想いを
手放すには勇気がいる
それでも
日々すこしずつ
薄皮を剥ぐように
そぎ落とされてる気がする
自分にとって大切なものは何か
以前とはずいぶん違った景色が見えてる
人生の折り返し地点はとっくに過ぎて
これからは
自分の信じた道を
悔いなく生きていきたい
基準は世間ではなく
いつも自分の中にあるから
もういちど
心の指す方向を目指して
歩いていきたい
もうじき
この暗闇に
光がさしてきたら
新しい一歩を
踏み出す
時