ゆう動物病院

大分県宇佐市に2007年3月30日に開院した動物病院のブログです

フィラリアの検査

2009年05月22日 | フィラリア
5月もあと残り少しとなりました。フィラリアの予防はもう始められたでしょうか?まだの方はお早めに動物病院で予防を始めてあげてください。

今日はフィラリアの検査について書きたいと思います。
当院では毎年フィラリアの予防を始める前に、前年の予防がちゃんとできていたかどうかのフィラリアの検査をおすすめしています。

普通、毎月1回、5月から11月末まで予防薬をのませていれば、フィラリアにかかることはないのですが、1回でも飲ませ忘れや、飲ませたつもりでもその後吐いて出していたり、下痢をしていて薬がうまく吸収されてなかったりすると知らない間にフィラリアに感染していることがあります。

もしフィラリアに感染しているわんちゃんに予防薬を飲ませると副作用をおこし、最悪死にいたることがあり、そのようなことがないようにフィラリアの予防薬の指示書にも投与前にフィラリアの検査をして感染していないか調べるようにちゃんと記載してあります。

この検査は全体的に飼い主さんの意識の高い都市部では当たり前の検査としてすでに受け入れられていますが、地方ではまだまだ広く認知されておらず、当院でも犬に関する職業の方でも自分のわんちゃんのフィラリアの検査を拒否される方もいらっしゃいます。飼い主さんによっては、高い予防薬を飲ませるためにさらに検査の費用がかかるということで露骨に嫌な顔をされることもありますが、実際は検査にはコストと手間がかかり、検査をせず、薬だけ処方した方がよっぽど病院の収益は上がり効率的です。

ですが、そのようなことはしたくないので、できるだけ検査のお話をするようにしています。また、検査を希望されない方には副作用の危険性を説明し、同意していただいてから予防薬を処方するようにしています。

時々、当院の患者さんからフィラリアの検査の話を聞いて、ご自分のわんちゃんを検査に連れてこられる方がいらっしゃると、がんばっておすすめしてきて良かったと心から思います。


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フィラリア予防

2009年04月22日 | フィラリア
今年もフィラリアの予防を始める時期になりました。

フィラリアはきちんと予防薬を使用すれば、100パーセント予防できる病気ですが、1度成虫が心臓に感染してしまうと駆除が難しく、心臓を始めいろいろな臓器に影響が出て、寿命が短くなってしまいます。心臓の弁にフィラリアが絡まって急性におこる大静脈症候群になってしまうとかなりの苦痛と命の危険を伴います。

室内犬でも予防は必要です。また、蚊取り線香等では完全には感染を防ぐことはできません。

動物病院で処方される毎月1回の予防薬の投与が唯一有効な予防方法だと思います。
(当院では扱ってませんが、病院によっては注射タイプの予防薬もあります)

今年もしっかりと予防薬を投与して、フィラリアを予防してあげて下さい。

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こころのフィラリア検査

2008年04月16日 | フィラリア
今日はこころのフィラリア検査をしました。

フィラリア予防薬はフィラリアに感染している子に使用するとショックなどのひどい副作用がおこることがあるので、予防薬を飲ませる前にフィラリアに感染していないか血液をとって検査をする必要があります。

検査の内容はフィラリアの子虫であるミクロフィラリアの有無を顕微鏡で
見る方法と成虫の抗原が血液中にあるかを調べる抗原検査とがあります。

当院では両方の検査を一緒にされるのをおすすめしていますが、
ミクロフィラリアのチェックだけをすることもできます。

フィラリア予防に関しては昨年6月のブログにも詳しく書いていますので、
そちらも参考にしていただければと思います。

前年にきちんと投薬していてもごくまれに感染してしまっていることがありますので、確認のため、検査をしてあげることが大切です。

当院では今年のフィラリア予防期間を4月末もしくは5月始めより
11月末もしくは12月始めまでとして予防をおすすめしています。

遅くとも5月末には予防を始めてあげて下さい。

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フィラリアの予防について

2007年06月03日 | フィラリア
早いもので、もう6月になりました。
多くの方々に支えられて、ゆう動物病院は開院3ヶ月目を迎えることができました。本当にありがとうございます。


さて、皆様、フィラリアの予防はもう始めていらっしゃいますか?
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫で、心臓の中に長さ17~28cmのそうめんのような虫が入り込んでしまいます。


1度心臓の中にフィラリアが入ってしまうと駆除が難しく、心不全やアレルギー性肺炎をおこしたり、肝臓や腎臓など多数の臓器に悪影響を及ぼします。


始めの少数の寄生では症状がなくても、その後予防をしないと毎年蚊に刺されて寄生数が増え、しだいにのどに何か詰まったような空咳をしたり、体重減少、毛づやが悪くなる、運動時に疲れ易い、腹水が溜まるなどの症状が出始めます。


また、虫体が心臓の弁に絡まってしまうと急に元気食欲がなくなり、呼吸が荒く、赤黒い尿をするようになります。このような場合は手術で心臓の弁に絡まったフィラリアを摘出する必要がありますが、心臓、肝臓、腎臓の機能が低下した状態での麻酔、手術となりますのでかなり危険を伴います。


フィラリアの予防薬は処方せん医薬品であるため、その処方には獣医師による診察が必要であり、診察なしに予防薬だけを販売することは法律上できません。また、フィラリアに感染している個体にフィラリアの予防薬を投与すると重篤な副作用が発現する場合があるため、当院では予防前の診察と血液検査をおすすめしています。


この血液検査はフィラリアの子虫であるミクロフィラリアの有無を顕微鏡で調べる方法とフィラリアの成虫が心臓にいるかを調べる抗原検査を行います。もしご希望があれば残った血液で健康診断のための血液検査を行うことも可能です。


写真は現在、当院でフィラリア抗原検査に使用している検査キットで、陽性反応が出ているところです。
Cと書かれた横に青いラインが出るのは、検査がきちんと終了したというサインで、陰性反応ではこの青いラインだけが出ます。Tと書かれた横に赤いラインが出るとフィラリア抗原陽性となり、フィラリアが心臓にいるのがわかります。


フィラリアはきちんと予防をすれば、ほぼ100%感染を防ぐことが可能です。
また、不幸にしてフィラリアに感染してしまった子でも、今以上のフィラリアの寄生を防ぐために予防は必要です。


当院では5月1日から11月下旬もしくは12月上旬までを予防期間とし、毎月の予防薬の投与をおすすめしています。


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