ゆう動物病院

大分県宇佐市に2007年3月30日に開院した動物病院のブログです

超音波診断装置(エコー)

2012年06月21日 | 院内設備


写真は当院で使用している超音波診断装置です。
日立アロカメディカルの最新式のモデルです。

超音波(エコー)検査というと妊娠診断をすぐに想像されるかもしれませんが、最近は高解像度化が進み、他にも心臓、肝臓、胃、12指腸、空回腸、盲腸、結腸、膵臓、脾臓、副腎、腎臓、膀胱、前立腺、卵巣、子宮など腹腔内の臓器のほとんどを鮮明に観察することが可能で、使い方によっては脳や眼球まで診る事が可能になり、動物病院では欠かせない診断機器となっています。




実際に腹部を観察するときは写真のような柔らかいマットに動物を寝かせて負担にならないようにしたり、また、当院の超音波診断装置には観察時に使用するゼリーを暖める機能もついており、冷たいゼリーで動物が嫌がらないようにしています。







上の画像はフィラリア症のわんちゃんの心エコーです。
青い丸で囲った部分がフィラリアになります。


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フィラリアの感染期間

2012年06月01日 | フィラリア
フィラリアの感染期間をつかむ目安としてHDU(Heartworm Development heat Unit)という概念が日本犬糸状虫症研究会/犬フィラリア症予防普及会より提唱されています。HDUはフィラリアを媒介する蚊の体内で、ミクロフィラリアが感染力を持つようになるまでに必要な積算温度を下記の式で計算します。


1日HDU=日平均気温ー臨界温度(14℃)

日平均気温=(日最高気温ー日最低気温)÷2


この式から1日HDUを出し、足していき130となる日が感染開始日となります。
1日HDUがマイナスの日は0とします。
感染終了日は30日間でHDUの積算が130となる最後の日とされています。

HDUによって理論的に感染開始日と終了日を類推することが可能となりますが、HDUでは蚊の種類、活動時期や寿命などは考慮されておらず、またその年その年で、春先寒かったり、夏から秋に気温が高い年があったりして過去のデータからも感染開始日、終了日が大きくズレることがあることからあくまで目安として使い、余裕を持たせたフィラリア予防薬の投与期間を設定する必要があります。

当院では4月末もしくは5月初めから11月末もしくは12月初めまでをフィラリア予防薬の投与期間と設定して予防をおすすめしています。まだ今年の予防を始められてない方は早めに予防を始めてあげて下さい。


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