ゆう動物病院

大分県宇佐市に2007年3月30日に開院した動物病院のブログです

臨時休診で大変ご迷惑をおかけしました。

2007年06月18日 | Weblog
昨日は病院を臨時休診とさせていただき、1日福岡で行われた腫瘍学のセミナーに参加してきました。

講師の先生に基礎的なことから、最近アメリカの獣医学会で発表されたばかりの最新の情報まで幅広く講演していただき大変勉強になりました。さっそく今日からの診療に役立てたいと思います。


写真はちょっと前になりますが、待合室に設置した熱帯魚の水槽です。
写真ではわかりにくいのですが、グッピーとネオンテトラ、コリドラスがいます。最近になってグッピーに子供が生まれました。

どういうわけか、ゆうたろうが水槽の水を飲んでしまうのが難点ですが、水槽を泳ぐ熱帯魚を眺めて穏やかに診察を待って頂けたらと考え、設置しました。

澄んだ水を気持ち良さそうに泳ぐ熱帯魚を見ていると癒される気がします。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

犬パルボウィルス感染症について

2007年06月16日 | Weblog
宇佐で犬パルボウィルス感染症が流行の兆しをみせているようです。

今週に入ってから昨日までで嘔吐と下痢、食欲不振で当院を受診された4頭のわんちゃんの便から犬パルボウィルス抗原が検出され、犬パルボウィルス感染症と診断しました。


犬パルボウィルス感染症は主に生後6週齢から6ヶ月齢の子犬に激しい嘔吐や下痢、食欲不振をおこす伝染病です。このウイルスは細胞分裂が活発な腸粘膜や骨髄の細胞に感染し、これらの組織を破壊します。感染したわんちゃんは感染後、約6~10日で嘔吐や下痢(粘膜便、血便、水様便)などの症状をあらわし始めます。


急速な脱水による循環血流量の減少、白血球減少やそれに伴う細菌感染により症状が出始めてから2日で亡くなることもあります。入院して点滴や抗生剤の投与など積極的な治療により生存率は上昇しますが、それでも死亡率は約30%といわれている怖い病気です。


このウィルスは感染力が強く、環境中でも数ヶ月安定して存在します。感染したわんちゃんの便には大量のウィルス粒子が含まれており、その便で汚染された物により容易に伝播するため、混合ワクチンの接種による予防が唯一有効な予防法です。


混合ワクチンを接種したことがない子や最後に混合ワクチンを接種してから1年以上経っているわんちゃんには6種や9種などの混合ワクチンを接種して怖い伝染病から守ってあげて下さい。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨時休診のお知らせ

2007年06月07日 | Weblog
6月17日(日)は学会出席のため休診とさせていただきます。
ご迷惑をお掛け致しますが、あらかじめご了承下さい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィラリアの予防について

2007年06月03日 | フィラリア
早いもので、もう6月になりました。
多くの方々に支えられて、ゆう動物病院は開院3ヶ月目を迎えることができました。本当にありがとうございます。


さて、皆様、フィラリアの予防はもう始めていらっしゃいますか?
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫で、心臓の中に長さ17~28cmのそうめんのような虫が入り込んでしまいます。


1度心臓の中にフィラリアが入ってしまうと駆除が難しく、心不全やアレルギー性肺炎をおこしたり、肝臓や腎臓など多数の臓器に悪影響を及ぼします。


始めの少数の寄生では症状がなくても、その後予防をしないと毎年蚊に刺されて寄生数が増え、しだいにのどに何か詰まったような空咳をしたり、体重減少、毛づやが悪くなる、運動時に疲れ易い、腹水が溜まるなどの症状が出始めます。


また、虫体が心臓の弁に絡まってしまうと急に元気食欲がなくなり、呼吸が荒く、赤黒い尿をするようになります。このような場合は手術で心臓の弁に絡まったフィラリアを摘出する必要がありますが、心臓、肝臓、腎臓の機能が低下した状態での麻酔、手術となりますのでかなり危険を伴います。


フィラリアの予防薬は処方せん医薬品であるため、その処方には獣医師による診察が必要であり、診察なしに予防薬だけを販売することは法律上できません。また、フィラリアに感染している個体にフィラリアの予防薬を投与すると重篤な副作用が発現する場合があるため、当院では予防前の診察と血液検査をおすすめしています。


この血液検査はフィラリアの子虫であるミクロフィラリアの有無を顕微鏡で調べる方法とフィラリアの成虫が心臓にいるかを調べる抗原検査を行います。もしご希望があれば残った血液で健康診断のための血液検査を行うことも可能です。


写真は現在、当院でフィラリア抗原検査に使用している検査キットで、陽性反応が出ているところです。
Cと書かれた横に青いラインが出るのは、検査がきちんと終了したというサインで、陰性反応ではこの青いラインだけが出ます。Tと書かれた横に赤いラインが出るとフィラリア抗原陽性となり、フィラリアが心臓にいるのがわかります。


フィラリアはきちんと予防をすれば、ほぼ100%感染を防ぐことが可能です。
また、不幸にしてフィラリアに感染してしまった子でも、今以上のフィラリアの寄生を防ぐために予防は必要です。


当院では5月1日から11月下旬もしくは12月上旬までを予防期間とし、毎月の予防薬の投与をおすすめしています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする