当院では小型犬の橈尺骨骨折の治療は通常プレート法によって行っています。
プレート法とはステンレスやチタン製のプレートをスクリューで骨に止めて骨折を治す方法です。
プレートとスクリューはいずれも動物用や人用で市販されているものを用います。
写真は前回の記事の子の手術後のレントゲン写真です。
骨折したところを挟んで前後にスクリューが3つずつ入っています。
この子では、長さ8mmのスクリュー5本と10mmのスクリューを1本使っています。
橈尺骨骨折では骨折部の前後で最低でも2つずつ、
できれば3つずつスクリューを入れる必要があります。
手術の後は骨が癒合するまでの間、2週間ごとにレントゲンを撮り、
骨折が治ったのを確認後、再度手術をしてプレートとスクリューを摘出します。
問題としては橈尺骨骨折をおこす部分は筋肉などの骨以外の組織が少なく、
またプレート法では骨とプレートを密着させないといけないため、
骨への血液の供給が阻害されるなど、骨を治すための条件が他の部分の骨折より悪く、
骨がうまくつかないこと(癒合不全)があること。
元々の骨が細いためプレートとスクリューを摘出した後、
スクリューの穴の部分での骨折を起こすことがあること。
骨折部が手首に近すぎたり、プレートの穴の部分の骨にひびがあったりして、
適合するプレートがなかったり、必要な数のスクリューを入れることが
できないことがあること等があります。
この後、この子は治って元気になりましたが、
その数ヶ月後、ソファーから飛び降りて反対の前足を骨折してしまいました。
(そちらもプレートの除去が済み、もうすぐ完治となりそうです)
この骨折の治療は手術をして終わりではなく、2回の手術の術後管理も大切で、
飼い主さんの負担も大きなものとなります。
トイ種と言われるような小型犬の前足には十分注意してあげて下さい。
プレート法とはステンレスやチタン製のプレートをスクリューで骨に止めて骨折を治す方法です。
プレートとスクリューはいずれも動物用や人用で市販されているものを用います。
写真は前回の記事の子の手術後のレントゲン写真です。
骨折したところを挟んで前後にスクリューが3つずつ入っています。
この子では、長さ8mmのスクリュー5本と10mmのスクリューを1本使っています。
橈尺骨骨折では骨折部の前後で最低でも2つずつ、
できれば3つずつスクリューを入れる必要があります。
手術の後は骨が癒合するまでの間、2週間ごとにレントゲンを撮り、
骨折が治ったのを確認後、再度手術をしてプレートとスクリューを摘出します。
問題としては橈尺骨骨折をおこす部分は筋肉などの骨以外の組織が少なく、
またプレート法では骨とプレートを密着させないといけないため、
骨への血液の供給が阻害されるなど、骨を治すための条件が他の部分の骨折より悪く、
骨がうまくつかないこと(癒合不全)があること。
元々の骨が細いためプレートとスクリューを摘出した後、
スクリューの穴の部分での骨折を起こすことがあること。
骨折部が手首に近すぎたり、プレートの穴の部分の骨にひびがあったりして、
適合するプレートがなかったり、必要な数のスクリューを入れることが
できないことがあること等があります。
この後、この子は治って元気になりましたが、
その数ヶ月後、ソファーから飛び降りて反対の前足を骨折してしまいました。
(そちらもプレートの除去が済み、もうすぐ完治となりそうです)
この骨折の治療は手術をして終わりではなく、2回の手術の術後管理も大切で、
飼い主さんの負担も大きなものとなります。
トイ種と言われるような小型犬の前足には十分注意してあげて下さい。